「明治安田生命Ｊ１、川崎３－１湘南」（２６日、等々力陸上競技場）

　苦しい時間も何のその。勝ちきる力が今の川崎にはある。「負けている状況からひっくり返せたのは、選手が良くやってくれたから」。鬼木監督の総括に総合力の高さと、信頼感がにじむ。

　攻め込みながらゴールが遠い。後半１２分にはアクロバティックな先制点も許した。崩れてもおかしくないが、揺るがない。まずは新加入のＤＦ山根が同点弾を決めると、指揮官が「選手層はウチが一番厚い」と話す通り、途中交代のＭＦ三笘、田中にゴールが生まれて逆転勝利。共に東京五輪を目指す世代。若手が躍動した。

　Ｊ１初得点となった三笘は「うれしいですけど、課題が多い」と厳しい自己採点。高みを目指す姿勢が土台となる、高次元の競争力で過密日程を戦う。再開後の７月は６戦全勝、２０得点と圧巻のパフォーマンスで首位を突き進む。