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J1神戸・サンペールが1型糖尿病の公表語る 同じ病と戦う阪神・岩田と共闘希望も

 オンラインを通じた単独インタビューに応じた神戸・サンペール(提供写真) 
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 J1神戸のスペイン人MFセルジ・サンペール(25)が9日までに、オンラインを通じたデイリースポーツの単独インタビューに応じた。18歳で発症した1型糖尿病について初めて日本メディアに語り、糖尿病を抱える人々へ「自分の人生を制限しないでほしい」と激励の言葉を送った。また、同じ病と闘うプロ野球阪神の岩田稔投手(36)についても言及し、「コラボレーションして勇気や希望を与えられるような活動ができれば」と思い描いた。

 病と闘う人々の希望となるべく、自らの病を明かした。サンペールは4月18日に、自身のツイッターで1型糖尿病であることを告白していた。公表に踏み切った理由について「世界にいる、糖尿病を患っているたくさんの人を勇気づけるため、自分にもできることがあるんじゃないかと思った」と説明した。

 体に異変が生じた時、サンペールはバルセロナ下部組織に所属する18歳の青年だった。「気分が優れず、練習中も頻繁に排尿が必要となり、すごく喉が渇き、食欲も増した。そんな状態が数週間続いた」。検査の結果、糖尿病の診断が下り、そのまま入院となった。

 「最初はどういう病気かよく分からなかった。だけど徐々にそれが自分の人生に与えるインパクトを理解していった」という。医師からは「もうサッカーはできないだろう」と告げられた。「子供の頃から夢はサッカーで成功することだった。それを聞いた時はすごく悲しい気持ちになって沈んでしまった」と当時を振り返った。

 だが、サッカーを諦めなかった。不屈の魂で世界的名門バルセロナのトップチームまで上り詰めた。「糖尿病を患いながらもサッカーでトップレベルまで到達することができた。皆さんには『自分の人生を制限しないでほしい』というメッセージを伝えたい。糖尿病という病が人々の夢を制限するようなことはない。もちろん難しい状況はたくさんあるが、一人一人が自分の夢に向かって困難に立ち向かっていただければ」。自身の体験をもとに強く訴えかけた。

 1型糖尿病は現在の医学では根治できない。サンペールは今も体調管理に細心の注意を払っている。「特に栄養面で自分の体内に何を入れるか気を付けてコントロールしなければいけないし、血糖値を常に管理して、最良のコンディションでサッカーに挑めるよう心掛けている」という。

 インスリンの使用量を減らしつつ血糖値を安定させるために、炭水化物はほとんど摂取しなくなった。それでも血糖値の測定やインスリン注射は毎日欠かせない。「今後もそれは一生続く。糖尿病の一部としてやっていかないといけないこと」と語り、日常として受け入れている。

 世界中に蔓延する新型コロナウイルスは基礎疾患保持者が感染すると重症化しやすいとされており、糖尿病患者にとっても大きな不安となっている。ただ、サンペールは懸念を認めつつも「幸い自分はしっかりとケアを心掛けているし、あまり心配していない」と不安を打ち消した。

 来日したことで“同志”の存在も知った。同じ1型糖尿病を抱えながら15年目の現役生活を迎えたプロ野球阪神の岩田について「彼に関しての話は聞いたことがある」と明かし、「彼のような選手は自分にとっても模範となるような人」と最大限の敬意を表した。

 直接の面識はないが「ぜひお会いして神戸の試合にも招待したい。そして機会があればコラボレーションして、糖尿病を患っている日本の皆さんに勇気や希望を与えられるような活動ができれば」と“共闘”を思い描き、糖尿病患者への支援活動についても「ぜひ関わっていきたい」と賛意を示した。

 バルセロナから神戸に渡り、2年目を迎えた。昨季はリーグ戦24試合に出場。中盤の底「アンカー」として存在感は増しており「神戸に来る決断をして本当に良かったと思っている」と笑みを浮かべた。神戸サポーターの間ではチャント(応援歌)も作成された。「初めて聞いた時は本当に感動した。来日して数カ月という間もない時に作ってくれて、しかもスペイン語で歌ってくれている。神戸サポーターの性格を表すもので、本当に素晴らしいことだった」

 昨季は天皇杯2回戦で「美しく大切な思い出」という来日初ゴールも決めた。決勝では外国人枠のためベンチ外となったが、試合後に流した涙は多くの人の心を打った。「感動の涙だった。(スペイン時代)長い期間ケガでプレーできなかったが、再びサッカーを楽しむため日本に来る決断をした。チームで初めてのタイトルを取れたこと、そして過去をさかのぼって込み上げてきた感動から涙が流れてきた。決勝でプレーできずに悔しい気持ちもあったが、決勝まで全試合でプレーして貢献できたので素直にうれしかった」

 19年3月に加入した神戸とは4年契約を結んでいる。契約満了時は27歳で欧州への帰路も閉ざされてはいない。今後の去就については「以前から神戸での時間や生活を楽しんでおり、まだ欧州に帰るのか帰らないのか決断する時間は来ていない。今は目の前のことに集中して、ここでのサッカー、生活に全力を懸けていきたい」と率直な胸の内を明かした。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活は一変した。Jリーグも再開の見通しは立っていない。平穏な日常を待ち望み、サンペールは語った。「誰にとっても簡単な状況ではない。新たな良いニュースが出てくることを願っている。サポーターの皆さんが作り出すスタジアムの素晴らしい雰囲気を早く味わいたくてウズウズしている。この状況を乗り越え、一刻も早く皆さんとサッカーを楽しめる日が来ることを願っています」

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