J1浦和・FW武藤「希望の星」になる 仙台時代に震災を経験、スポーツの力語る

 新型コロナウイルスの影響により、活動が休止中となっているサッカーJ1浦和のFW武藤雄樹(31)が20日、オンライン上で報道陣に対応して心境などを語った。2月下旬から公式戦の開催が中断しているが、仙台所属時の2011年に東日本大震災を経験したアタッカーは「再開したときに、つらい思いをたくさんの方がしていると思う。希望や勇気を与えられるプレーをしたい」と話した。

 およそ2カ月にわたって中断されたままの公式戦。再開日の目標は何度も先延ばしになり、現在は白紙。武藤は「簡単に考えていたのかもしれないが、思ったよりも大変で、つらい状況。再開は正直考えづらい部分がある」と語った。

 リーグ全体の公式戦が中断するのは、武藤にとってはプロ1年目の9年前以来のこと。仙台所属の当時、クラブハウスで東日本大震災を経験した。その際もリーグ戦は中断したが「再開が見えていた部分があり、そこに向かっていたが、今は再開がいつになるか分からない」と現在との違いを感じている。

 収束が見通せない不安はある。その一方で、被災した地域のクラブで戦った経験から分かることもある。「仙台の時は、キーワードとして『希望の星になる』という言葉を使って、人の心を動かせる試合ができた。再開後には希望や勇気を与えられるプレーをしたい。そういうところにサッカー、スポーツの意味がある」。話す言葉には実感がこもる。

 再開に向けての準備期間を問われると「難しい部分ではあるけど、最低でも3週間はないと難しい」と話しながらも「どのくらいと言われてもその中で作っていくのがプロの仕事。(再開したら)当たり前のことだけど、泥くさくても全力で戦う姿勢を見せたい」。心を強く保ち、全力でピッチを駆けられる日を待つ。

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