カズ「神戸への新幹線に乗りたい」 イニエスタと登壇し開幕へ意欲見せる

 「Jリーグ・キックオフカンファレンス」(14日、都内)

 Jリーグの新シーズン開幕を告げる「Jリーグ・キックオフカンファレンス」が、J1の全18クラブが参加して開かれ、13年ぶりにトップリーグに戻ってきた横浜FCのカズことFW三浦知良(52)と、23日の開幕戦(ノエスタ)で対戦する神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(35)との“超豪華”ツーショットが実現した。負傷のため調整が遅れているカズだがこの日は唯一、スパイクで登壇。近日中の全体練習合流にも意欲を示し、プロ35年目のシーズン開幕に向けた意気込みを語った。

 13年ぶりの舞台に戻ってきても、その存在感はやはり圧倒的だった。カズは開幕節の対戦カード紹介でイニエスタと並び立つと、シャッター音が響く中で「楽しみですね」。壇上でスペイン語で話しかけるなど、豪華なツーショット実現に「とても幸せ」と笑みをこぼした。

 スペインの至宝と、J創設時からプレーを続ける日本サッカーの生きる伝説が初対面。「バルセロナにいたときから見ているが、人柄というのはプレースタイルにも表れる。とてもジェントルな方だと思う」と好印象を語り、イニエスタの賛辞には「ムチャス グラシアス(スペイン語で強い感謝を示す言葉)」と返す余裕を見せ、会場を沸かせた。

 現在は左でん部痛で別メニュー調整が続くが、開幕に向けて着々と準備を進めている。ユニホームと同色のスパイクで壇上に立ち「気合入りすぎましたね。(他の選手は)全員ランニングシューズだったので、ちょっと恥ずかしかった」とちゃめっ気たっぷりに語りつつ、「明日には部分合流できると思います。来週中には全合流したいですね」と開幕を諦めることはない。

 開幕の相手はかつて在籍した古巣・神戸。「J1であっても、J2であっても試合に向けた準備、サッカーへの思いは変わらない。年齢的なものもあって、いろんな見られ方もされるが、自分はピッチで全力を尽くすだけ」と変わらぬ思いを貫く。そして「チームにとって大切な開幕戦。スペシャルな1日にしたい。個人的にはメンバー入りして、神戸への新幹線に乗りたい」と意欲を見せた。

 会場に設営されたクラブブースに向けて歩いて移動する際も、多くの関係者や選手が振り返る希代のスター。「(イニエスタのような)世界的な選手と知り合えたり、こうして注目してもらったり、若い選手との対戦だったり。サッカーのための生活をしているので、その全てが僕の原動力になっています」。プロ生活35年目のシーズンへ。その情熱が枯れることはない。

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