森保監督「結果と成長求める」東京五輪へ“生存競争”開始
「U-23アジア世界選手権、日本-サウジアラビア」(9日、バンコク)
サッカー男子の東京五輪アジア最終予選を兼ねたU-23アジア選手権が8日、タイで開幕した。9日にサウジアラビアとの1次リーグ初戦に臨む日本は、現地の練習場で最終調整。練習前に森保一監督(51)は、バンコク近郊の試合会場で行われた公式会見に出席し「結果と成長を求めつつチャレンジしたい」と抱負を語った。日本は開催国として五輪出場権を得ているが、貴重な真剣勝負の場で強化を図り、五輪代表メンバーへの見極めも行う。今大会のチーム主将にはGK小島亨介(22)=新潟=を任命した。
東京五輪への“生存競争”が幕を開ける。森保監督はサウジアラビアとの初戦に向けて「結果と成長を求めつつチャレンジしたい」と抱負を語った。
森保監督の言う「結果」とは今大会の優勝だ。選手間ミーティングで設定した必達目標は、指揮官との間でも共有されている。五輪出場権は懸かっていないが「選手たちのモチベーションがないことはあり得ない」と断言。「選考より勝負にこだわる」と明言し、真剣勝負の場を貴重な強化の機会とする。
東京五輪への生き残りを懸けることで、選手の「成長」を促す考えもある。「今の自分よりも少しでも成長してほしい」という言葉は指揮官の本音。「東京五輪に向けての競争、生き残りということに関して選手たちには伝えている」が、「競争競争と言って生き残りをあおることはしたくないが、サッカー選手である限り、生き残りの競争はずっと続くもの。プレッシャーを力にしてほしい」と親心ものぞかせた。
3人のオーバーエージ枠を使用するとなれば、18人の五輪代表入りは非常に狭き門となる。3、6月に予定されている活動は国際Aマッチデーとも重なることから海外組の招集も可能。国内組中心の編成はこれが最後となる可能性もあり、今大会の出場メンバーは背水に立たされている。指揮官が求める「結果」と「成長」の両輪がかみ合えば、新たな“化学反応”も期待される。