激勝の神戸 陰のMVPは“偽CB”サンペール 3バック中央やアンカーで好配球
「明治安田生命J1、神戸1-0C大阪」(23日、ノエビアスタジアム神戸)
J1神戸が日本代表FW古橋亨梧(24)のゴールでC大阪を下した。後半31分、日本代表MF山口蛍(29)の鋭い縦パスを受けると、巧みなトラップからの切り返しで相手DFを翻弄(ほんろう)。利き足とは逆の左足で右隅に突き刺した。古橋は今季10得点目でJ1では自身初の2桁得点。「気持ちで押し込めた」と喜びに浸った。
古橋と並び、勝利の立役者となったのがMFセルジ・サンペール(24)だった。ベルギー代表DFトーマス・フェルマーレン(34)が欠場したため、初めて3バックの中央に入った。センターバック(CB)として安定した配球でビルドアップをこなし、攻撃時には中盤に上がりアンカー役として効果的にボールを散らした。“偽CB”とも呼べる絶妙な位置取りでピッチを自在に駆け、総走行距離は両チーム最多11・653キロに達した。
トルステン・フィンク監督(52)は困難な役割を見事にこなしたサンペールについて、「状況に応じてポジションを変える役割を理解してくれた。元々はMFの選手なので、組み立てやチャンスを作る能力はすごく高い。低い位置から組み立ててくれるのは私たちにとってプラスになった」と高く評価した。