鳥栖カレーラス監督の退任理由は成績不振 金コーチ昇格で7日新体制へ
J1最下位に低迷する鳥栖が5日、同日付でルイス・カレーラス監督(46)の退任を発表した。金明輝コーチ(37)が7日付で監督に就任する。カレーラス監督は、4日に行われた九州ダービーの大分戦に姿を見せず、金コーチが指揮を執っていた。鳥栖がシーズン中に監督を解任するのは2年連続で、金新監督の下、J1残留と上位浮上に加え、中長期的なチーム強化に挑むことになる。
鳥栖は大分に0-2で敗れ、10節を終えて1勝1分け8敗の勝ち点4。6試合連続無得点で5連敗を喫し、10試合で1得点と残留に向けて厳しい状況に陥っている。
竹原稔社長は5日の練習後報道陣の取材に応じ、退任の理由を成績不振と説明。「(昨季残留のボーダーラインとなった)勝ち点40で考えると、早い方がいい」と0-2で敗れた4月28日のホーム湘南戦後に新体制への移行を決断したという。監督がシーズン中に代わるのは2年連続。「クラブの代表として任命責任は感じている」と話した。
練習休養日だった同30日に金コーチに監督就任を打診。「彼(金コーチ)も組織の中にいて迷った中で、課題がどこか話し合った。この時期にバトンを渡す難しさも確認し合った」。鳥栖で選手のキャリアを終え、鳥栖の下部組織U-15、18の監督も務めた金コーチ。竹原社長は「選手からユースコーチをして監督に上がるのは理想の形」とユースの育成を含め、長期的な登用であることを明かした。
選手には令和初日の5月1日に監督の交代を伝え、金コーチの新体制がスタートした。金コーチが監督を務めるのは昨季終盤に続いて今回が2度目。昨季途中で解任となったマッシモ・フィッカデンティ監督の後、残り5試合を3勝2分けで乗り切ってJ1残留を決めただけにその手腕に期待がかかる。金コーチは「守備からの攻撃がチームの信条でもある。ベースを持ちながら、少しずついい方向に進めていきたい」と決意を明かした。
クラブは7日に監督就任会見を開く予定で、今季5人が主将に就いた「複数キャプテン制」を解消し、新キャプテンの発表も予定している。


