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【記者の視点】浮かび上がったチームの未成熟さ…若手積極起用の森保JAPAN初黒星

 「アジア杯・決勝、日本1-3カタール」(1日、アブダビ)

 2011年大会以来のアジア杯優勝を逃したサッカー日本代表は2日、成田空港に帰国した。1日のカタールとの決勝では、前半に2点のリードを許すと、反撃も及ばず1-3で完敗。森保一体制12戦目にして初黒星を喫した。MF堂安律(20)=フローニンゲン、DF冨安健洋(20)=シントトロイデン=ら若手を積極的に起用し、成長を促しながら頂点を目指した戦いは、目標に一歩届かず。決勝のピッチではチームの未成熟ぶりが際立った。

  ◇  ◇

 確たる自信を持って臨んだ決勝だった。日本は準決勝で“アジア最強”と呼ばれたイランを圧倒。大会7戦目だが、決戦を中3日で迎えた日本に対してカタールは中2日。何よりも苦闘を制して成長している自負があった。だが、突きつけられたのはチームの「未成熟さ」だったのではないか。

 5-3-2の相手布陣とのミスマッチは深刻だった。守備では大迫、南野のプレスがはまらずにワンボランチのマディボに通され、ピッチ中央で2対3の数的不利を作られ続けた。攻撃も狙いどころが定まらない。事前分析との違いもあり、勝ち進んできたよりどころであった「ピッチ内での対応力」は発揮されないまま前半だけで2失点。ハーフタイムで戦術を再確認し後半は持ち直したが、反撃は遅きに失した。みなぎっていた自信は、いつか焦燥感へと変わる。最後は露骨な時間稼ぎで勝利に食らいつく相手に、いら立つ選手が続出していた。

 主将として初めての公式大会を戦ったDF吉田が、自戒を込めて振り返る。準決勝での会心の勝利から「まあこの流れでいけるだろう、という油断や隙みたいなものを僕自身がチーム内に少し感じていた。にもかかわらず、律することができなかった」と吐露。チームの緩みを指摘した。

 総力戦を掲げた今大会。控え組は率先して裏方作業をこなし、練習時もDF槙野、MF乾らを中心に明るい雰囲気を作りチーム一丸となった。もちろん、その結束は偽りではないだろう。だが経験の少ない若手も多いチームには、自覚がないうちに緩みが生じていた。そこに違和感を抱いた選手もいたが、試合までに正されることはなかった。

 チーム、選手、スタッフと、それぞれの立場で浮かび上がってくる日本の未成熟さ。ただ長い視点で考えれば、それは森保ジャパンの伸びしろとも言える。我慢強く使い続けた南野と堂安は、親善試合とは異なるアジアの公式戦で輝くという難しさを痛感。逆に冨安は確かな力を証明した。「1戦1戦成長しながら優勝する」という目標は、準優勝ですべてが無に帰したわけでない。失敗、反省から学び、大きな成長へとつなげる必要がある。(デイリースポーツ・サッカー日本代表担当・松落大樹)

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