青森山田・バスケス変幻自在 チリ出身MFが決勝点アシスト
「全国高校サッカー選手権・決勝、青森山田3-1流通経大柏」(14日、埼玉スタジアム)
決勝が行われ、22大会連続24度目出場の青森山田(青森)が流通経大柏(千葉)に3-1で逆転勝ちし、2大会ぶり2度目の優勝を飾った。
もうどうにも止まらなかった。青森山田の右サイドで、チリ人MFバスケス・バイロン(3年)が躍動した。「引っ掛からなかった人間はいない」と話す自慢の切り返しで、相手守備陣を翻弄。後半18分にはMF檀崎の2点目をアシスト。変幻自在の個人技で、2年ぶりの頂点へ導いた。
祖国のチリで路上でサッカーをしていたという少年は、小学3年生の時に来日。青森山田入学後は精神的なムラもあり、2年時までは活躍できなかったが、3年生となり自覚が芽生えた今季は大きく成長。寮長も務めるほどの信頼を勝ち得た。
外国人枠となるため、Jリーグからはなかなか声が掛からず、卒業後は東北1部リーグのいわきFCへと進む。「即戦力で活躍して、Jリーグ、5年後には海外に行きたい。将来はチリ代表に」。この日本一を遙かなる夢へのステップとする。