楢崎正剛、引退会見でGK地位向上の訴え 代表・東口らに…ピッチの「ボスであれ」

 元日本代表で8日に引退表明したJ1名古屋のGK楢崎正剛(42)が11日、名古屋市内で引退会見した。W杯4大会連続出場を果たし、J1最多631試合出場の記録を持つレジェンド守護神は第2の人生でGKの地位向上に関わりたい考えを表明。そのために、現在開催中のアジア杯代表を含めたGKへ「(ピッチの)ボスであれ」と提言、世界を驚かすプレーも求めた。

 温厚で謙虚、そんな楢崎の口調が熱を帯びた。現役24年間のうち20年にわたり名古屋でプレーし続けたレジェンド守護神。GK地位向上の訴えはクラブを越えて、アジア杯代表の東口らにも向いた。

 「特に今、アジア杯で代表チームが戦ってます。選ばれている選手は自分が日本のGKを引っ張っているという気持ちを常に持って『日本のGKってやるじゃないか』と世界に思わせてもらいたい」

 GKに魅せられた。楢崎流に表現すると「美しいポジション」となる。「FWの1ゴール以上の重みがあるプレーができます」。生まれ変わっても「サッカーをやるならGK。大好きなので」と即答。ほれ込んだGKをドイツなどのように花形へ押し上げたい。

 地位を上げたい根底にあるのは“GKボス論”を掲げるから。「人間的にも選手としてもボスでなければいけない」。選手の信頼を得て、チームをまとめてこそボス。ピッチ内外の模範的行動により周囲の心を引きつけて「美しいポジション」の担い手となれる。

 美学は名古屋愛にも表れた。複数クラブからのオファーに「名古屋で長くプレーし、名古屋で終えるのも誇り。気持ちが切れたら続けるもんじゃないと最初から思っていた」と、丁重に断りを入れてスパイクを脱いだという。

 名古屋を愛し、名古屋から愛された現役・楢崎は幕を閉じた。「グランパスを好きで終われるのは幸せです。愛されるクラブであってほしいです」。今後は「どんな形であれ関わることがある」と、サッカー界発展のために貢献する意向を示した。一時代を築いた男のセカンドキャリアにも期待がかかる。

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