J1神戸 イニエスタVSトーレスはスコアレスドロー 観客は今季最多2万6603人

 「明治安田生命J1、神戸0-0鳥栖」(10日、ノエビアスタジアム神戸)

 “魔法使い”アンドレス・イニエスタ(34)=神戸=と“神の子”フェルナンドトーレス(34)=鳥栖=の対決はスコアレスドローの決着に終わった。スペイン代表としてW杯優勝や欧州選手権連覇などを経験した世界的名手の対戦に、神戸の本拠地ノエビアスタジアム神戸には今季最多2万6603人が詰め掛けた。2人は8月22日の天皇杯4回戦(ベアスタ)でも顔を合わせていたが、Jリーグの舞台では初めてだった。

 イニエスタは卓越した技術で何度も好機を演出。前半9分にルーカス・ポドルスキ(33)の縦パスを巧みにヒールでつないで観衆を沸かせると、同30分にはポドルスキとのワンツーから左足ミドルでゴールを狙った。時速24キロ以上のスプリント回数は90分間でGK並のわずか1回だったが、たやすく相手を抜き去り相手ゴールに迫った。

 引き分けという結果を「勝ち点1は必ずしも悪くない。勝てる内容の試合だった。最後は決定力が足りていなかった」と振り返り、フェルナンドトーレスとの対戦には「僕にとっても彼にとっても特別な試合になった。長い間友人で、何年も経って日本でプレーすることに特別な意味がある。互いに勝つために最善を尽くしたが、最終的には勝ち点1だった」と語った。

 一方、キャプテンマークを巻いたフェルナンドトーレスはシュート0本と見せ場を作れず後半26分に交代。「(主将は)ビックリしたが光栄なことだったが、(内容には)満足していない」とうつむいた。勝ち点1を積み上げた神戸は勝ち点41として次節にもJ1残留が決まるが、3連勝を逃した鳥栖は自動降格の可能性が残った。

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