「明治安田生命Ｊ１、Ｃ大阪０－１Ｇ大阪」（６日、ヤンマースタジアム長居）

　Ｇ大阪はＦＷアデミウソン（２４）の先制ゴールを守り切り、Ｃ大阪との大阪ダービーに１－０で勝利し、５連勝を飾った。２位広島は柏に０－３で敗れ、２連敗。柏は５試合ぶりの勝利を挙げた。フアンマヌエル・リージョ監督（５２）が初采配となった神戸は最下位の長崎と１－１で引き分け。連敗は５で止まったが、６戦勝利なしとなった。

　白星を告げるホイッスルが鳴り響くや否や、両拳を突き上げて破顔した。指揮官として臨む初めての「大阪ダービー」。いつもクールなＧ大阪・宮本監督が感情をあらわにし、選手やスタッフらと歓喜のハイタッチを繰り返した。

　「ダービーは特別なもの。それもアウェーで勝つことが大事。６０００人の（Ｇ大阪）サポーターに、笑顔で帰ってもらおう」

　試合前のミーティングでイレブンを鼓舞した指揮官の言葉通り、青い波は勢いに乗って、一気に桜色に染まるスタジアムをのみ込んだ。前半４５分、ＭＦ倉田のスルーパスに反応したＦＷアデミウソンが裏に抜け出し、鮮やかなループシュート。この１点を危なげなく守り切り、３７回目のダービーで通算２２勝目（５分け９敗）を挙げた。直近７戦では４勝３分けの負けなしだ。

　これでリーグ戦は５連勝。７月２３日に監督就任後、守備からチームを立て直し、ここにきて攻撃にもリズムが出てきた。「ダービーの勝利は格別だが、次に向けて調整していかないと。残留争いに向けて、１つ１つ勝っていくしかない」。降格圏からは脱しているが、まだまだ安心はできない。最後は緩んでいた表情をぐっと引き締め、今季残り５戦を見据えた。