名古屋“逆転星”前代未聞PK戦やり直し…金星暗転の奈良クはジャッジ向上求める

やり直しのPK戦で奈良に勝利し、喜ぶ名古屋イレブン
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 「天皇杯・2回戦、名古屋1(7PK6)1奈良ク」(28日、パロマ瑞穂スタジアム)

 前代未聞の「PK戦やり直し」はJ1に軍配-。サッカー天皇杯全日本選手権2回戦の名古屋-奈良クラブで、主審の競技規則適用ミスで取り消しとなったPK戦が28日、名古屋市のパロマ瑞穂スタジアムで改めて行われ、6日のPK戦で敗れた名古屋が7-6で勝った。5人終了時点で4-4の同点となり、サドンデス方式で決着。3回戦は7月11日(Eスタ=広島)に広島と対戦する。

 わずか12分ほどのPK戦に、前回6日とほぼ同数の2214人が詰め掛けた。日本サッカー協会によると、天皇杯でPK戦のやり直しは初。前代未聞の“大一番”に報道陣の数は倍以上に膨らんだ。

 5人終了時点で4-4の大激戦の末、最終8人目の名古屋・八反田が決めて決着。スタジアムは両チームへの大きな拍手に包まれ、30秒ほど止まらなかった。ピッチ上では両GKがユニホーム交換をした。

 一度は番狂わせの星を献上したが、命拾いした名古屋。ただ試合終了後も選手らに笑顔はなく、佐藤主将は「素直に喜べるかといえばそうではない。逆の立場なら受け入れられないし、奈良クラブの思いを持って次も戦わないといけない」と複雑な表情。風間監督も「奈良クラブも大変だったと思う。しっかりと強いチームをつくっていかないといけない」と話した。

 奈良クラブの薩川了洋監督は「本当はあってはいけないこと。敗者にさせられて複雑な気持ち」と胸中を吐露する。前回に「不正」と誤った判定をされた金久保は4人目で成功。この日はPK開始の笛から10~15秒間の間を空け「審判団に事前に聞いておいた」とルールの範囲内でGKとの駆け引きを制した。約3週間、ルールに翻弄(ほんろう)され「同じことが今後ないように改善してもらいたい」とジャッジの向上を求めた。

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