ハリル氏VS協会、法廷闘争へ 質問状送付、5月中にも東京地裁に提訴

 熊野本宮大社で必勝祈願を行った、日本サッカー協会の田嶋幸三会長
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 日本サッカー協会から4月7日付で日本代表の監督を解任されたバヒド・ハリルホジッチ氏(65)が、5月中にも名誉回復と解任の真相解明を求めて東京地裁に同協会を提訴する方針であることが11日、代理人を務める弁護士の話で分かった。W杯直前での電撃解任から、解任された監督と日本協会が法廷闘争するという前代未聞の事態に発展する可能性が出てきた。

 解任に納得できないハリルホジッチ氏が、ついに法廷闘争に向けて動きだした。ハリルホジッチ氏の弁護側は既に協会側と面会したが進展はなし。解任の意思決定を理事会ではなく会長個人が下した手続きも問題視し、公益財団法人としての組織統制や法令順守を問う質問状を既に送付したという。

 この日、和歌山県内の熊野本宮大社などでW杯ロシア大会の必勝祈願を行った田嶋会長は、ハリル氏側からの質問状について既に到着の報告を受けており、内容も「読みました」。その上で「われわれのチームはもう前に進んでいる。この件とは関係なく進んでいく。前監督に対しては誠意をもって向き合っていきたい」と話した。

 ただ、両者の主張はなかなかかみ合わない。ハリル氏は裁判を通じて解任に至った経緯の詳しい説明を求め、その妥当性を問うとしており、金銭的な補償は争点にしない意向。契約上の問題については国際サッカー連盟(FIFA)の仲裁機関への訴えも検討しているという。一方の協会側は、監督解任を田嶋会長自ら「専権事項」と話した上で、フランスまで出向いて説明したことで誠意を示したとしている。

 理由を求める前指揮官と、手法の正当性を主張する協会。両者のすれ違いが行き着く先は、法廷での争いにまで発展しそうだ。

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