J2長崎“忖度”水増しで制裁300万円

 Jリーグの村井満チェアマンは25日、公式戦入場者数を水増ししていたJ2長崎に対し、裁定委員会への諮問を行った結果として、けん責と制裁金300万円を課すと発表した。リーグによれば、長崎は2015年の開幕から17年の第6節までのホーム戦全46試合中、45試合で最低でも約2万人の入場者数を水増しして発表。運営関連スタッフや、入場券を持たない無料観客などを上乗せして発表をしていたという。

 発覚のきっかけは、昨年末に始まった長崎に対するリーグ側のコンプライアンス調査。当初は、クラブ側の自浄作用に期待し、長崎側に調査を委ねていたが、調査方法などに疑問を感じたリーグ側は直接調査。その段階で、長崎側からリーグ側の担当弁護士へと水増しを自己申告があったという。

 その背景にあったのは、入場者数を算定する担当者の“忖度(そんたく)”。リーグ側が行った退任済みの実行委員などへの聞き取り調査では、クラブ幹部からノルマ等を課せられていたという事実はなかったというが、担当者がプレッシャーを感じ「斟酌(しんしゃく)した」という。この担当者もまた、既にクラブを退社している。

 Jリーグは10年11月、J1大宮が3年間で約11万人を水増ししていた際に制裁金2000万円を課した。今回の件と金額の違いがあることについては、外部からの指摘で発覚した大宮と違い、内部調査に基づく自己申告であることや、組織的な改ざんではなく、担当者の認識不足であることが考慮されたという。

 村井チェアマンは「非常に残念。新しい経営陣が調査をしての報告と認識している。迅速に是正してほしい」と話した。

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