50歳のカズ、12年ぶり開幕弾へ静かに闘志 年齢重ねゴール渇望

 J2横浜FCのFW三浦知良(49)が25日、横浜市内で40代最後の練習を行った。26日の松本とのJ2開幕戦は、自身50歳の誕生日でもある。節目のシーズンへ静かに闘志を燃やした。

 クラブ関係者が集中力を高めていると証言する通り、取材応対の言葉数は少なくなっていた。体調については「大丈夫です」。翌日26日の誕生日を祝ってくれたサポーターについては「いつもみんな来てくれて(ありがたい)」と淡々と感謝を表した。

 カズが開幕戦でゴールを決めれば、神戸時代の05年3月6日C大阪戦以来、12年ぶりとなる。近年、勝利に貢献するゴールをより強く意識するようになっているカズだが、これについても年齢を重ねてきたからこその理由があった。

 「一番はチームの勝利ですよ」と微笑むカズ。20代、30代の頃は「いいプレーをすれば自然とゴールをとれると思っていました。20代、30代もいいプレーを心がけて、ゴールだけがすべてではないと思っていました」と考えていたという。しかし、今は「すべてを自分がうまくコントロールできるわけじゃないので、どこに集中するかといえばゴールに集中した方がいいんじゃないかとこの2年ぐらい思っていた」。得点への思いは年を重ねるごとに強まっていった。

 出場するなら長身のFWイバとのコンビが有力。相棒がつぶれ役となった後にはチャンスも広がる。クールダウン後は防寒具をしっかり着込み、マスクをつけて完全防備で迎えの車に乗り込んだ。いつも通りの心境か-。こう問われたカズは静かにうなずいた。

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