愛媛“四国ダービー”制して今季初連勝

 「J2、愛媛2-0讃岐」(18日、ニンスタ)

 愛媛が2‐0の快勝で“四国ダービー”を制した。後半30分に愛媛ユース出身のルーキーMF近藤貫太(20)がプロ初ゴールを決めて先制。同40分には近藤のシュートのこぼれ球をDF浦田延尚(24)が押し込んだ。愛媛は今季初の2連勝。讃岐のJ2初勝利はまたもお預けとなった。首位の湘南は福岡に2‐0で快勝し、開幕からの連勝を14に伸ばして札幌が2000年につくったJ2連勝記録に並んだ。

 地元期待のルーキー近藤が“四国ダービー”に決着をつけた。後半30分。FW西田のシュートがポストに当たり、跳ね返った球がMF近藤の足元へ。「僕は押し込むだけでした」。20歳の若武者は冷静に左足でゴールネットを揺らした。

 自身のプロ初ゴールで勢いづくと、同40分にはペナルティーエリア外から豪快なミドルシュートを放った。惜しくもポストに当たったが、こぼれ球をDF浦田が決めた。後半26分に石丸監督から「試合を決めてこい」とピッチへ送り出され、「そういう気持ちを表現できた」と近藤。チーム今季初の2連勝に大貢献し、7166人が詰めかけたスタジアムを沸かせた。

 愛媛県今治市生まれで愛媛ジュニアユース、愛媛ユース出身。抜群の技術とスピードを持つ天才少年は「愛媛ユースの最高傑作」と呼ばれ、11年にはU‐18日本代表にも選出された。慶大に進学したが、プロになるため休学。愛媛に戻り、Jリーガーとしてスタートを切った。

 前節・札幌戦では同じ20歳で愛媛ユース出身のMF藤が今季初ゴールを決めた。ほかにも18歳の表原や21歳の堀米ら攻撃陣に同世代のライバルが多い。石丸監督は「若手で競争してほしい」と話し、「結果を出してくれた」と近藤をたたえた。

 次節は首位・湘南と対戦する。開幕14連勝の強敵相手に「挑戦者の気持ちで全力で戦いたい」と近藤。再びホームで“最高傑作”の勇姿を見せる。

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