レナトFK弾!川崎逃げ切って白星発進

 「アジアCL・1次リーグ、川崎1-0貴州」(26日、等々力)

 各地で第1戦を行い、H組の川崎はホームで貴州(中国)を1‐0で退け、白星発進した。G組の横浜Mはアウェーで全北(韓国)に0‐3と大敗した。川崎は前半にFWレナト(25)の直接FKで先制して逃げ切り、日本勢の4チームで唯一、初戦に勝利した。

 昨季終盤、猛烈な追い上げを見せてJ1の3位に食い込んだ勢いをそのままに、川崎がことし初戦を白星で飾った。主将の中村は「勝てたのは良かった。フロンターレのサッカーの一端は見せられた」と、うなずいた。喜びが控えめなのは、目指すレベルが高いからだ。

 前半31分、レナトが左足でFKを直接決めて先制。複数のパス交換で中央に侵入し、倒された好機を生かした。風間監督は「ボールがよく動いていた。守りに入るより、キープしている方が安全だと思った」と交代枠を全く使わなかった。11人は激しいチャージをパス回しでいなし、ボール保持で圧倒。貴州に攻める機会を与えなかった。

 風間監督は約束事に縛られず、局面ごとの状況判断を重視する。それだけに連係の構築は難しく、昨季はJ1開幕から6戦勝てなかった。中村は「あれを経験したのは大きい。ぶれなかったのが良かった」と振り返る。この日の先発メンバーはパウリーニョを除き、昨季の主力。苦しみながら培ったパスワークは、さび付いてはいなかった。

 「ACLで内容と勝ち点3を両立するのは簡単ではないが、そういう話ができることがポジティブなこと」と主将は力を込める。結果とともに内容を追う、アジアの頂点を目指す挑戦が始まった。

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