堤聖也が異例の前王者ベルト持参 「盗まれた」ベルト奪還へ現王者・増田陸と3年ぶり再戦「(この試合は)僕の防衛戦」
「ボクシング・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(11月29日、両国国技館)
ボクシングのトリプル世界戦が11月29日に東京・両国国技館で開催されることが14日、都内での会見で発表された。WBA世界バンタム級タイトルマッチは王者・増田陸(29)=帝拳=が、前王者で同級1位の堤聖也(30)=角海老宝石=との初防衛戦に臨む。3年3カ月ぶりの再戦となる。WBO世界スーパーフライ級王者の寺地拳四朗(34)=BMB=は初防衛戦で、同級10位ハシエル・アマドル(25)=メキシコ=を迎え撃ち、元WBA世界フライ級王者のユーリ阿久井政悟(31)=倉敷守安=は2階級制覇を懸けて、同世界スーパーフライ級王者ダビド・ヒメネス(34)=コスタリカ=に挑む。
憤る前王者が、驚きの“実力行使”に出た。堤は負傷による休養王者扱いから王座剝奪という憂き目に遭い、11カ月ぶりの復帰戦となるが、持参したベルトを会見中に突然取り出し、机の上に並べた。「こんにちは。WBA世界バンタム級チャンピオン、堤聖也です」。依然“王者”であることを誇示して騒然とさせると、写真撮影の際も自らベルトを肩に掛け、2人の“王者”が並び立つ異例の光景となった。
昨年12月にノニト・ドネア(フィリピン)との死闘を制し2度目の防衛に成功したが、鼻骨骨折を負った。実戦から遠ざかる間にWBAから休養王者とされ、7月にはそれも剝奪された。王座決定戦を制した増田が新王者に輝いたが、堤はベルトを持参した真意について「僕だけは(一連の扱いを)認めたらダメ。(ベルトを)奪われるのは勝負したときに使うもので、『盗まれた』が正しいかな。(この試合は)僕の防衛戦」と、WBAの理不尽な扱いに対する不満をにじませた。
形式上はタイトルマッチとなるが、真の王者を決める“団体内統一戦”の様相だ。3年ぶりに拳を交える増田からは「少しくたびれた」と指摘されたが、少しムッとした表情の堤は「くたびれるでしょう。わが身になって考えてみてください」と苦笑いで返答。「肩書や表面上の変化だけで(自分が王者だという)本質は変わらない」。リングに上がる度にファンの心を揺さぶる激闘王は、気高きプライドを闘志に変えた。
◆増田-堤の前回対戦VTR 2023年8月30日、後楽園ホールで行われた日本バンタム級タイトルマッチで対戦。王者の堤は、増田の左ストレートを浴びて激しく出血したものの、手数で主導権を握り、判定勝ちで3度目の防衛に成功した。増田はプロ4戦目で初黒星となった。
