井上拓真 スーパーバンタム級転向視野 今後は統一戦か 禁断の兄弟対決!?「してみたい(笑)」 次戦指名試合予定も
ボクシングWBC世界バンタム級王者の井上拓真(30)=大橋=が、同級1位の那須川天心(28)=帝拳=に判定勝ちで2度目の防衛に成功してから一夜明けた28日、横浜市の所属ジムで会見を行った。10カ月ぶりの再戦で返り討ちにし「お互いもっと上のステージにいければいい。(3戦目は)もうないかな」と終結を宣言。今後は他団体王者との統一戦を目指すほか、スーパーバンタム級転向も視野に入れていることを明かした。
拓真は前日の興奮で30分しか寝られなかったというが、充実感を漂わせた。「プレッシャーも大きかったし、ホッとしている。天心選手の知名度が高く反響が大きい中、返り討ちできてよかった」。7回には左ストレートでダウンを喫したが、試合全体を支配した。「ダウンは気の緩み。その前の攻防でお互い(パンチが)当たらず、楽しくてニヤッとした時に(やられた)」と猛省した。
直後に父・真吾トレーナーから軽く頰を張られ喝が入り、8回は取り返して主導権を渡さなかった。勝負のポイントだっただけに、真吾氏は「気が緩むのは悪い癖。ムカついて、気合を入れた」と唇をとがらせた。ただ、気を使って指先での軽いビンタだっただけに、拓真は「気合を入れるのか何なのか戸惑った。でも父はキレてるし、やべえって」と振り返った。
人気者を再び撃破し、次戦は同級2位アンドリュー・ケイン(英国)との指名試合が予定されているというが、今後について所属ジムの大橋秀行会長は「(バンタム級の)統一戦を含め、もう一つは上げるのも選択肢」とスーパーバンタム級への転向も示唆。拓真自身は「統一戦をやりたいが、どんな相手でもいい。(階級は)どちらでも(大きな)チャンスがあれば」と歓迎姿勢。現在は兄・尚弥が4団体統一王者として君臨している階級だが、「(尚弥と)試合してみたい(笑)。(兄の存在に)近づけていないが、勝負になったらわからない」と禁断の兄弟対決にまんざらでもない様子だった。
◆スーパーバンタム級の現状 井上尚弥(大橋)が主要4団体の統一王者として君臨。5月2日に中谷潤人(M・T)に判定勝利後は、来春まで試合を行う予定がなく、各団体は暫定王座を設置するなどの動きを見せている。WBAは中谷戦前の2月に暫定王座決定戦を行い、ビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)が獲得。8月に初防衛戦を行い、判定勝ちしたゲーリー・アントニオ・ラッセル(米国)に暫定王座が移った。IBFは27日に暫定王座決定戦を行い、サム・グッドマン(オーストラリア)が西田凌佑(六島)に判定勝ちして暫定王座に就いた。
