騒然!ウルフアロン“裸足”で元IWGP王者ザック・セイバーJr.に大健闘も惜敗…初出場「G1」は負け越しで終戦「奥深さ痛感…全て糧に」相手からは賛辞「7カ月でとんでもない」

 「プロレス・新日本」(13日、後楽園ホール)

 真夏の祭典「G1クライマックス」Bブロック最終公式戦が行われ、NEVER無差別級王者のウルフアロン(30)は、元IWGP世界ヘビー級王者ザック・セイバーJr.(39)に真っ向勝負で大健闘したが、最後は丸め込まれて苦杯を喫した。東京五輪柔道男子100キロ級金メダリストはプロレスデビュー約7カ月で臨んだ最強決定戦で、決勝トーナメント(15、16日・両国国技館)に進むことはできず、4勝5敗の負け越しで終えた。

 2年前のG1も制した実力者との初の一騎討ちで、ウルフは驚きの行動に出た。ゴング前にリング上でシューズの紐を緩めると、靴下も脱ぎ、会場は騒然。勝手知ったる裸足のスタイルになると、キャッチ・アズ・キャッチ・キャンのレスリングスタイルの名手相手に真っ正面からのグラップリング勝負を仕掛けた。変幻自在のサブミッションで何度も腕や足を極められたが、柔道仕込みの技術も駆使して応戦。スタンドでは足払い、大腰、大内刈り、一本背負い、体落とし、裏投げなど柔道技で自在に投げてリズムをつくると、グラウンドでは固め技のコンビネーションで抑え込みながらコントロールし、肩固めではザックを失神寸前まで締め上げるチャンスもつくった。

 フロントネックロックを滞空時間の長いブレーンバスターで切り返し、腕ひしぎ十字固めを持ち上げてパワースラムでたたきつけるなど見せ場をつくったものの、最後はアングルスラムを狙ったところをうまく丸め込まれて3カウントを奪われた。敗れはしたが、団体屈指のテクニシャン相手に一進一退の攻防で大健闘し、大きな拍手を浴びながらG1の戦いを終えた。

 予選から切符をもぎ取って初出場した真夏の祭典で、トップ選手8人とシングルマッチを戦い、HENARE、ドリラ・モロニー、前IWGP王者カラム・ニューマンから殊勲の勝利を挙げたものの、最終的には4勝5敗の負け越しで幕を閉じた。ウルフは「この『G1』を通して、新日本プロレスの奥深さを痛感しました。まだまだ僕が知らない技術、引き出しがたくさんあるし、負けてしまったことは率直に悔しいけど、改めてこの新日本プロレスで俺は一番強いレスラーになりたい。そう思わせてくれる『G1クライマックス』でした。全てを糧にします」と、激動の1カ月をかみしめた。

 一方、「ディスコ対ディスコの対決」と予告していたこのウルフ戦で、元IWGP王者として牙城を守ったザックは「(デュラン・デュランのボーカル)サイモン・ル・ボンみたいだな。俺は『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』みたいだったぜ」と英国ロックになぞらえて汗を拭いつつ、「まあ、オリンピックの金メダリストに俺のお墨付きなんて必要ないだろうけどな。だが、レスリングを始めてまだ7カ月の男としては、マジでとんでもないぜ。もう想像するしかないな。アロンが今年の残りだけでも、どれだけすごいレスラーになるのか。それどころか、あと数年後には、どれだけの選手になるのか」と、進化を続ける五輪王者に賛辞を惜しまなかった。

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