井上尚弥が「歴史に名を残すには強い相手が必要」 英大物プロモーターが最強ランク3位“バム”との将来的な対決言及

 「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(27日、リヤド)

 27日にサウジアラビアで開催されるリヤド・シーズン興行を共催する世界的大手プロモーター、英マッチルーム社のエディ・ハーン会長が26日までに現地で日本メディアの取材に応じた。全階級を通じた最強ランキングのパウンド・フォー・パウンド(PFP)で2位の4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(32)=大橋=について「歴史に名を残すには強い相手が必要だ」と、PFP3位で3団体統一世界スーパーフライ級王者“バム”ことジェシー・ロドリゲス(25)=米国=との将来的な決戦にも言及した。

 モンスターに注がれる視線は海外でもさらに熱を帯びている。マッチルーム社のハーン会長は、同社が手がけるムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)が、9月に尚弥に完封で返り討ちにされただけに「アフマダリエフは自信を持って送り出して勝つと確信していたが、いいところを出せなかったのも井上の強さ」とお手上げ。今大会は33戦無敗のピカソと対戦するが「井上が(当面)負ける気がしない。階級の壁にぶつかるくらいしか想像できない」と感嘆の声を上げた。

 ただ、大物プロモーターは尚弥について「今までの階級では圧倒的な強さだったが、相手の質も大事」と指摘する。このほど電撃引退した元世界5階級制覇王者テレンス・クロフォード(38)=米国=のキャリアを引き合いに出しながら「クロフォードは(9月の)カネロ戦まで歴史的な対決はなかった。井上が歴史に名を残すにはもっと強い相手が必要。バムか、フェザー級王者とやるのか」と言及し「まずは(ロドリゲスが)バンタム級に上げてからだが、長期的に実現したい」と意欲を示した。

 現在スーパーフライ級のロドリゲスは尚弥に次ぐPFP3位につける。次戦で4団体統一を狙っており、今大会IBF世界同級タイトルマッチに臨む寺地拳四朗(33)=BMB=がチャンスをつかむ可能性があるだけに、ハーン氏は「バムは(今大会の)勝者とやりたい。寺地にとっては勝たないといけない試合」と語った。

 さらに、バンタム級では現時点でWBA王者の堤聖也(角海老宝石)、WBC王者の井上拓真(大橋)と日本人王者が迎え撃つが「階級を上げればすぐにタイトルマッチをやりたい。日本人王者2人も含めて誰でもいい」とハーン氏。2026年に向けて、日本勢が絡む軽量級の勢力図が風雲急を告げる。

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