井上尚弥 ピカソ戦へ断言「ベルトがメキシコに帰ることは100%ありません」PFP1位返り咲きに意欲
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(27日、リヤド)
サウジアラビアのボクシング興行「ナイト・オブ・ザ・サムライ」の最終会見が25日、同地で開催され、メインイベントに出場する世界4団体統一スーパーバンタム級王者・井上尚弥(32)=大橋、前WBC・IBF統一バンタム級王者・中谷潤人(27)=M・T=ら出場全選手が登壇。WBC同級2位のアラン・ピカソ(25)=メキシコ=と対戦する井上尚は必勝を宣言し、全階級を通じた最強ランキング「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」1位への返り咲きに意欲を見せた。
サウジアラビア上陸後、ピカソと初めて正面から向かい合った尚弥は口を真一文字に結んで臨戦態勢に入った。一挙に4団体のベルトに触手を伸ばす若き新鋭に対し、「このベルトがメキシコに帰ることは100%ありません」ときっぱり断言。会見後のフェースオフの際には約40秒間にらみ合い、2日後に迫った決戦のゴングに向けて闘争心をかき立てた。
「サムライナイト」と銘打たれ、日本対メキシコの対抗戦としても注目されるサウジ決戦で、来春にも拳を交える中谷ら日本を代表する5人が勢ぞろいした。特設の会見場では和をイメージした豪華なセットが組まれ、大橋ジムの大橋秀行会長は「日本を象徴する鳥居、桜、芸者、ちょうちん(が設置されて)感動した」と声を弾ませつつ、「日本のサムライは逃げも隠れもしない。対戦相手には覚悟を持って試合に臨んできてもらいたい」と、模造ではない本物の“大和魂”でけん制。尚弥も「ここに来ている日本の選手はみんな技術も気持ちも(そろっていて)高い評価を得ている選手。自分を含めて、日本のファイターはみんな勝って日本に戻りたい」と全勝も宣言した。
階級を超えた最強ランキングのPFPで1位だった世界5階級制覇王者テレンス・クロフォード(38)=米国=が引退したことで、最新で3位から2位に再浮上した。現時点で世界唯一の4団体統一王者にとって、今回の内容次第では首位奪還も現実味を帯びる。「この試合は今後のキャリアをより加速させていく一戦。この試合でPFP1位に返り咲く気持ちで挑んでいきたい」。怪物ぶりを世界に再誇示した1年の締めくくりに、年忘れの快勝KOを狙う。
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