那須川天心VS井上拓真、24日決戦前会見で互いに目を合わさず 天心「シャイなので」井上陣営は一度も笑わず緊張感
「ボクシング・WBC世界バンタム級王座決定戦」(24日、トヨタアリーナ東京)
大会の公式会見が21日、都内で行われた。WBC世界バンタム級王座決定戦で戦う同級1位の那須川天心(27)=帝拳=と、同級2位の井上拓真(29)=大橋=が出席し、テーブルの上に置かれたWBCベルトを挟んで隣に座ったが、約30分間で一度も目を合わせることなく臨戦態勢に入った。
決戦のゴングまで残り3日。9月の世界戦カード発表会見の時と同様に、両者は互いに敬意を示しつつも目を合わせることはなく、緊張感を漂わせた。会見後に囲み取材に応じた天心は「シャイなので(笑)。すいません」と笑いを誘いつつ、「試合前(発表会見)から今日まで一回も目を合わせてない。計量の(フェイスオフの)時じゃないですか。その時に見ればいいでしょう。普段から(対戦相手のことは)あまり見ないので。当日に(顔を合わせれば)いろいろわかると思うので」と、親しみやすいキャラクターの中に勝負師としての顔ものぞかせた。
会見中は、大一番前でも報道陣へのリップサービスを惜しまない天心に対し、井上陣営は拓真、大橋ジムの大橋秀行会長、井上真吾トレーナーも含めて緊張感を漂わせた。会見で周囲に笑いが起きた場面でも一度も表情を崩すことはなく、試合に向けて集中した様子を見せた。
1年1カ月ぶりの再起戦で王座返り咲きも懸かる拓真は「練習も何一つ抜くことなくやりきれた。過去イチ以上、いい状態」と手応えを示し、「(天心は)スピードと勘のいいところがあるので、しっかり十分に警戒しながら総合力で上回っていきたい。今回はベルトじゃなく、しっかり天心選手に勝つ(ことが一番の目標)。ここでしっかり勝って世間をあっと言わせたい」と闘志を燃やした。




