異例!桑原拓、アキレス腱断裂から6カ月でいきなり世界戦決定 代役で12・17WBO王者オラスクアガに挑戦「下馬評ひっくり返す」

 ボクシングWBO世界フライ級4位の桑原拓(30)=大橋=が、12月17日の世界戦興行(両国国技館)でWBO世界同級王者アンソニー・オラスクアガ(26)=米国=に挑戦することが17日、主催者から発表された。昨年5月にWBA世界同級王者ユーリ阿久井政悟(29)=倉敷守安=に挑戦して敗れて以来、2度目の世界挑戦となる桑原は横浜市の所属ジムで会見を行い、「こんなに早く2回目の挑戦が決まり感謝。1回目のふがいない試合をした経験を生かして、強いチャンピオンに必ず勝つ」と決意を込めた。

 異例づくしでビッグチャンスが巡ってきた。当初は12月18日の後楽園ホールで8回戦を行う予定だったが、17日の世界戦興行でオラスクアガに挑戦予定だった同級13位の飯村樹輝弥(27)=角海老宝石=が負傷により辞退。桑原は今月6日の朝にロードワークを行っていたところ、大橋秀行会長(60)から突然着信があり、代役のオファーを知らされ、「やります!」と即答した。以前からオラスクアガに挑戦したいという意向を大橋会長に伝えていたと明かし「言霊ですかね」と実感を込めた。

 5月にはアキレス腱断裂の大ケガも負った。ただ、部分断裂だったため1カ月半後に練習を再開し、「不安は全くない。ケガする前よりも脚の状態がいい」と順調な回復ぶりを強調。アキレス腱断裂からの復帰戦がいきなり世界戦という異例の挑戦となるが、元々決まっていた12月の試合に向けて六島ジムや石田ジム、角海老宝石ジム、DANGANジムに単身での出稽古に赴き、同学年のWBA世界バンタム級王者・堤聖也(29)=角海老宝石=ともスパーリングを行い「今までで一番スパーリングもラウンド数をこなしている」と手応えを示した。

 同興行では、WBA世界バンタム級王者の堤聖也(29)=角海老宝石=が、WBA世界同級暫定王者で元5階級制覇王者のノニト・ドネア(43)=フィリピン=と団体内統一戦を行うほか、WBA世界ライトフライ級王者の高見亨介(23)=帝拳=が初防衛戦でWBO世界同級王者レネ・サンティアゴ(33)=プエルトリコ=との統一戦に臨む。

 トリプル世界戦となることが決まったが、桑原は「下馬評では不利だが、そういう(強い)相手に勝ってこそ(価値のある)チャンピオンだと思う。下克上で、前評判をひっくり返すような気持ちでやっていきたい」と闘志。大橋会長は「桑原に(代役で)チャンスが来て、本人がやりたいと。オラスクアガ選手は強いが、こうした流れでチャンスが巡ってくるのは勝つ流れ。桑原に期待したい」と勝負師の勘をのぞかせた。

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