「過去イチ」井上尚弥、9・14アフマダリエフ戦へ必勝決意「KOこだわらず必ず勝つ」相手の総合力自慢は一蹴「的外してる、絶対負けてない」
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(14日、IGアリーナ)
4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(32)=大橋=が2日、横浜市で公開練習を行った。WBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30)=ウズベキスタン=を迎え撃つ注目の一戦を前に、80人を超える報道陣が殺到する中、シャドー、ミット打ちで各1ラウンドずつ鋭い動きを披露。キャリア最大の難敵と位置づける好敵手との対戦に向けて「毎度言っていて聞き飽きたかもしれないが(調子は)過去イチ」と自信を示し、「今回の自分の中のテーマは、どんな勝ち方でも必ず勝ちを手にするという気持ち。KOにこだわらず、しっかり勝つことだけを目的に試合を進めていきたい。その全てを(会場の)名古屋で見届けてほしい」と決意を込めた。
前日に公開練習を行ったアフマダリエフは「自分のパンチ力、テクニック、持久力、考える力という総合的な力は(井上を)上回っている」と強調していた。この発言を受け、井上は苦笑いしながら「そのコメントは見たが、そこに関してはちょっと的を外しているなと」と一蹴し、「総合力では絶対に負けてないと思うので、唯一アフマダリエフの怖い点はやっぱりフィジカル面、パワーだと思う」と分析。頑強でタフな相手となりそうだが、「頑丈な相手に真っ向から打ちにいったら、手を焼くシーンもあるかもしれないが、ただ今回はそういう強引なボクシングをする気はない。いくら頑丈な相手でも効くときは効くので」と、攻略に自信をのぞかせた。
16年リオデジャネイロ五輪銅メダルという実績を持つアマチュアエリートに対し、キャリア最大の難敵という位置づけについては「変わらない」と改めて警戒心を強調。この大一番に向けては、アフマダリエフに唯一勝っている元WBA・IBF世界同級王者マーロン・タパレス(フィリピン)、帝拳ジム所属の増田陸、中野幹士、村田昴、藤田健児という強力なスパーリングパートナーと練習を重ねてきただけに、「(過去の)フルトン戦、ネリ戦の時と同等か、それ以上の集中力(でやっている)」と手応えをにじませた。
プロ戦績は、井上が30勝(27KO)、アフマダリエフが14勝(11KO)1敗。



