元WBCミニマム級王者・重岡優大引退 開頭手術受け入院中の弟・銀次朗のサポートに専念「これからの弟の人生を彩るのが役目」
世界ボクシング評議会(WBC)ミニマム級元王者の重岡優大(28)=ワタナベ=が13日、インスタグラムで現役引退を表明した。元世界王者で、今年5月の試合後に開頭手術を受け入院中の弟の重岡銀次朗(25)のサポートに努める意向で「これから『ここに行けば銀次朗に会える!』そんな場所を作ります。それが俺の新しい夢です。着々と計画は進んでいます。そのために俺も引退を決意しました」と記した。
サウスポーの重岡優は拓大時代の2018年に全日本選手権ライトフライ級優勝。19年10月にプロデビューし、23年4月にWBCミニマム級暫定王座、同10月に正規王座を獲得した。24年3月にタイトルを失い、王座復帰を目指して今年3月のメルビン・ジェルサレムに挑み、判定負けした試合が現役最後となった。戦績は9勝(5KO)2敗。
弟は故郷の熊本県の病院に入院中で、命の危機は脱したものの意識は回復していない。重岡優によると、1日3時間、3種類のリハビリに取り組んでいる。弟を思い「銀がいたから、俺はここまで来られた。これからの(弟の)人生を彩るのは兄である俺の役目」とつづった。
◇重岡 優大(しげおか・ゆうだい)1997年4月16日、熊本市出身。熊本・開新高から拓大に進み、アマチュアで高校4冠や全日本選手権優勝の実績を経て、2019年にプロデビューした。21年に日本ユース・ライトフライ級王座、同年にWBOアジアパシフィック・ミニマム級王座、22年には日本同級王座を獲得。23年4月にWBC世界同級暫定王者となり、同年10月に正規王者パンヤ・プラダブシー(タイ)を破って統一した。昨年3月、2度目の防衛に失敗して王座陥落。
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