急性硬膜下血腫の神足茂利さんが死去 開頭手術2度も意識戻らず 28歳 JCBは相次ぐリング禍に対応追われる

 2日に東京・後楽園ホールで行われたプロボクシング東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦後に急性硬膜下血腫で開頭手術を受けた神足茂利(こうたり・しげとし)選手が8日午後10時59分に死去した。28歳。名古屋市出身。日本ボクシングコミッション(JBC)が9日、発表した。所属のM・Tジムによれば2度の開頭手術後も意識が戻らず、経過観察中だった。

 神足選手は2日の試合で王者・波田大和(帝拳)と引き分けた後、膝から崩れ落ちたがすぐに自力で立ち、歩いて控室に戻った。しかし医務室で意識を失い、都内の病院に搬送された。

 国内では、23年12月の日本バンタム級タイトル戦で判定負けした穴口一輝さんが試合後に意識を失い、急性硬膜下血腫のため昨年2月に死去。今年5月24日には、IBF世界ミニマム級タイトルマッチで敗れた前王者・重岡銀次朗(ワタナベ)が試合後に急性硬膜下血腫と診断されて開頭手術を受けた。

 また、2日の同興行で行われた日本ライト級挑戦者決定8回戦に出場し、8回TKO負けした浦川大将(帝拳)も試合後に救急搬送され、急性硬膜下血腫で緊急開頭手術を受けた。現在は経過観察中という。

 相次ぐ事故に、JBCはタイトルマッチのラウンド数を短縮するなど対応に追われている。

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