ボクシングの４団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥（３２）＝大橋＝の次戦として、９月１４日に愛知・ＩＧアリーナでＷＢＡ世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ（３０）＝ウズベキスタン＝と対戦することが１０日、主催者から正式に発表された。

　強敵との対戦を迎える井上は「すべてのボクシングスキルに注意を払いながら、ボクシングをしっかりと組み立てたい。細かな技術、フィジカル、テクニックの詰まった選手。警戒心を高めにこれからトレーニングを積んでいきたい」と離した。

　井上は５月４日（日本時間５日）に米ラスベガスでＷＢＡ１位ラモン・カルデナス（米国）と戦い、２回にダウンを喫した。８回ＴＫＯ勝利を収めたものの、カルデナスとアフマダリエフはトレーナーが同じ。その点を指摘されると「カルデナス戦、僕なんかパンチもらってましたっけ？」ととぼけてニヤリ。「あの一発は確かにもらいました。ですが、あの試合が終わるまでほぼほぼ一発ももらってない。自分の過信、油断から生まれるああいうシーンだと思う」とし「相手がそういう戦略を立ててきたとしても、９月１４日の井上尚弥は少し違うぞという本気を出させていただきます」と同じ過ちを犯すことはないと宣言した。

　同時に「今回は判定決着でもいいと自分自身、思っている。しっかりと勝ち星を取りにいく強い気持ちで１２ラウンド、フルに戦いたい」とＫＯ宣言は封印。判定決着宣言は珍しいと指摘されると「そういったときの井上尚弥が一番強いと自分は思っている。ＫＯ宣言をしないときは慎重に戦いたいと思っている。そういうときこそ、劇的なＫＯシーンが１２ラウンドの中で見られると思う。まずはしっかり１２ラウンドを組み立てボクシングをしていく」と説明した。