那須川天心「神童じゃない」世界前哨戦クリアも本音「パンチ力ない…だからこそ強くなれる」11月にも初挑戦も課題吐露

 ボクシングWBC世界バンタム級1位の那須川天心(26)=帝拳=が9日、WBA6位ビクトル・サンティリャン(29)=ドミニカ共和国=戦から一夜明け、都内で会見に出席した。世界前哨戦と位置づけた技巧派サウスポーとの一戦は終始手数で圧倒して判定勝ちし、11月にも計画されている世界初挑戦に前進。一方で、10ラウンドを通して支配的にパンチを当てたものの一度もダウンを奪えなかっただけに「いろんな課題も見えて、ボクシングの奥深さを知れた。(現状で)他のボクサーに比べてもパンチ力があるとは思えないし、パンチ力がない。でも、だからこそ、試行錯誤して僕は強くなれると思っている。そういったところを磨いて、(パンチ力がない)だからこそ強くなるっていうところを証明したい」と語った。

 昨夜の試合後はSNS等でファンからの反響も大きかったといい、「なかなか自分の思い通りにいかないところが、皆さんに刺さっているというか。昔から天才とか神童とか言われてきたが、そうじゃないぜって(自分がずっと思っていた)ことを、なんか自分で自分を回収しているような感覚に至っている」と明かした。

 帝拳ジムの浜田剛史代表は天心について「昨日で(ボクシング)7戦目だが予想以上の伸び方」とうなずきつつ、圧倒しながらも倒せなかった今回の試合については「相手の上半身が柔らかくてやりにくさもあったが、那須川天心自身のパンチに力がなかった」と厳しく評価。スパーリングでの攻撃力がリングに上がると鳴りをひそめているといい、指導する元世界2階級制覇王者の粟生隆寛トレーナー(41)も「まだ今のままだと(タイトルを奪取しても)普通の世界チャンピオンって感じになってしまう。まだまだレベルアップして、全部のベルトを取れるようなチャンピオンにさせないといけない」と期待を込めた。

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