重岡銀無念 判定負け後に意識を失い担架で運ばれ場内騒然、その後病院へ救急搬送 王座返り咲きならず ダイレクトリマッチで1-2

 「ボクシング・IBF世界ミニマム級タイトルマッチ」(24日、インテックス大阪)

 IBFミニマム級前王者の挑戦者・重岡銀次朗(ワタナベ)は、王者のペドロ・タドゥラン(フィリピン)に1-2の判定で敗れ、王座返り咲きはならなかった。

 2者が115-113、118-110で王者を支持、1者が115-113で重岡銀につけた。

 重岡銀は判定を聞いた瞬間、リング上でうなだれ両手で頭をかかえた。その後、コーナーのいすに座ると、全身の力が抜けたかのように立ち上がれなかった。陣営が大声で声をかけたが立ち上がれず、担架に乗せられてリングを降りた。

 その後、駆けつけた救急車で病院に搬送された。試合後の会見は行われなかった。

 昨年7月の前回対戦でタドゥランに敗れて王座を失った重岡銀。2回途中に右眼窩(がんか)底を骨折し、ほとんど右目が見えない状態で戦った。9回TKOでプロ初黒星を喫し、3度目の防衛に失敗。ダメージが大きく、担架に乗せられてリングから運び出され、救急車で病院に搬送された。

 精神的なショックも乗り越え、約10カ月ぶりのダイレクトリマッチ。スパーリングは通常の2倍近くの200ラウンドを消化するなど入念に仕上げてきた。減量も順調に進み、リベンジに自信をのぞかせていたが、王者の壁は厚かった。

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