那須川天心、中谷潤人への印象問われ困惑も本音「誰が見ても強い」VS世界王者は現状意識せず「他の格闘技なら喧嘩すれば(対戦)できるが…」
ボクシングWBC世界バンタム級1位の那須川天心(26)が、プロ7戦目となる次戦として、6月8日に東京・有明コロシアムでWBA6位ビクトル・サンティリャン(29)=ドミニカ=とバンタム級10回戦を行うことが18日、主催者から発表された。年内にも可能性がある世界タイトル挑戦に向けた前哨戦という位置づけで、プロボクシング転向後初の対サウスポーとなる。また、同興行でWBC世界同級王者の中谷潤人(M・T)とIBF王者・西田凌佑(六島)の2団体統一戦が実現することも正式決定した。
都内で行われた記者会見で一同に介したが、天心は現在のバンタム級戦線で最強ともいわれる中谷に対する印象を唐突に問われ、「印象ですか?印象…うーん」と苦笑いしながら困惑。しばらく考えた後、「誰が見ても強いと思いますし、パウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超えた最強ランキング)に入っているわけじゃないですか。今、日本人が(PFPに)結構入っている。その時代にボクシングができて幸せ。だからこそ(自分と中谷が)比較されるのもわかるし、だからこそ試されているんだなと思う」と本音もにじませながら、「最近、洋服の広告に(中谷が)出ているのを見て、かっこいいなと思った」とオチをつけて笑いを誘った。
天心節を聞いた中谷も「ありがとうございます」と笑ったが、天心はさらに「さんま御殿も良かったです」と、ビッグバンのリング外での活躍もチェックしていることをほのめかした。
天心はボクシング転向後、一戦ごとに周囲の反響は良くも悪くも大きいが、同じバンタム級では4団体の世界タイトルを日本人王者4人が独占しているだけに比較されることも多い。
天心は「(世界戦線に)近づいているなっていうのはある」と実感を込めつつも、世界王者との対戦については「その立場に立たないとわからない。本当にやるってならないと意識しない。(自分から)どうこう言ったって(世界王者と)やれるわけではないので。他の格闘技だったら喧嘩すれば(対戦)できるけど(笑)。僕がたとえば中谷チャンピオンの後ろからベルトを(奪って)ウワーッと(アピールを)やったらできるんですよ。でも(厳格なボクシングでは)できないじゃないですか(笑)」と強調。「だから順序を追って、ちゃんと1個1個(自身の課題を)クリアして、その中で最短ルートでできるんだったら(やりたい)。ボクシングを始めて2年で、まだ新人の部類なので」と冷静にキャリアを俯瞰した。





