那須川天心「自分は常に一番だと」 バンタム級世界王者2人の前で堂々持論「今ヒーローがいないので先頭に立つ」 2・24世界前哨戦
「ボクシング・10回戦」(24日、有明アリーナ)
前WBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(34)=オーストラリア=とノンタイトルマッチで戦う、WBOアジアパシフィック・同級王者の那須川天心(26)=帝拳=が22日、都内で行われた公式会見に出席した。世界挑戦に向けた試金石の大一番に臨む天心は「今回の試合で僕がどこまで通用するか(見ている)みんなが分かるラインになる。今回は(過去の中で)特に自分と対話をしてきて、『自分には自分がついているぞ』という気持ち」と独自の表現で決意表明。また、前世界王者からの“挑戦は時期尚早”という発言には「なめてもらっちゃ困る」と笑って反論した。
同興行は、4団体のベルトを日本人王者4人が独占しているバンタム級に焦点が当てられ、WBC世界同級王者の中谷潤人(M・T)が同6位のダビド・クエジャル(メキシコ)と対戦。また、WBA世界同級王者の堤聖也(角海老宝石)は、同級4位の比嘉大吾(志成)と初防衛戦を行う。
階級内での立ち位置について、中谷は「WBAバンタム級チャンピオンです」と率直に応えて笑いを誘い、堤は「(4団体で)一番新しい世界王者なので、この試合でまたいろいろと評価がされるんじゃないか」とコメント。そして今回、世界前哨戦に臨む天心は「今、世界に挑戦できるか、できないか(の瀬戸際)っていうのが自分の立ち位置だとは思う」と客観的に語りつつ、「でも自分の中では常に一番(強い)と思っているので。じゃなきゃ格闘技をやっている意味がない」と堂々宣言。「しっかりこの試合に勝って、今回(世界挑戦の)のろしを上げないと意味がない」と語った。
世界王者2人も壇上で聞いている中、天心は臆することなく持論を続けた。WBO王者・武居由樹(大橋)らへの挑戦アピールの意味合いについて聞かれると、「ここ(世界挑戦の位置)まで来たぞ、っていうのを今回の試合で見せなきゃいけない。(でも)誰がどうとかあまり気にしていないタイプで、自分や世間との戦いでもあるので、毎回言うんですけど」と持論を展開。「那須川天心がここで勝っていくことで、ボクシングを僕のファンにもファンじゃない人にも知ってもらえて、いろいろ広がっていくのかなと思う。だからボクシングの楽しさとか、かっこいいぞというところ(を見せたい)。やっぱ今、世の中的にあんまりいいニュースがない、(大衆的な)ヒーローがいないと思うので、そこで僕が先頭に立って、子供の頃楽しかったね…じゃくて、大人の方が楽しいぜっていうのを体で体現したい」。合同会見のラストに約2分弱にわたって“天心節”をかまし、自身のカラーに染めた。





