高田勇仁 ライバルとの4度目対決制す「また世界に近づけた」重岡優大に照準

 「ボクシング・日本ミニマム級タイトルマッチ」(8日、後楽園ホール)

 WBA4位、WBC・IBF15位の王者・高田勇仁(ゆに、25)=ライオンズ=が、1位の伊佐春輔(25)=川崎新田=の挑戦を判定3-0で退け、3度目の防衛に成功した。

 高田と伊佐は1年8カ月ぶり、実に4度目の対戦で、過去の対戦成績は高田の2勝(1KO)1敗というライバル対決だ。この日の高田は序盤から精度の高いパンチで優勢に進め、伊佐も一歩も引かず応戦。5回終了時の公開採点は3者が49-46で高田だった。

 6回終了間際には高田が右ストレートでダウンを奪取したが、その後も激闘が続き、伊佐が最終10回の残り2秒、右フックで劇的なダウンを奪い返す。勝負は判定に持ち込まれ、2者が96-92、1者が97-91で、高田が伊佐を返り討ちにした。

 壮絶な一戦を制した高田は「力み過ぎちゃって、練習通りのパンチがあまり出なかった」と反省。所属するライオンズジム初の主催興行(八王子中屋ジムと合同)で「倒して盛り上げよう」という責任感ゆえだったと説明した。4戦目となった伊佐については「練習してきたのが分かりましたね。前の伊佐選手とは全然気持ちも違いましたね」とたたえた。

 試合後のリングでは「勝ってまた世界に一歩近づけたと思ってる」と話した高田。バックステージではWBOアジアパシフィック王者の小林豪己、WBC世界王者の重岡優大、IBF世界王者の重岡銀次朗の名を挙げて「やりたいと思っています」と明言。中でも「自分的には優大選手とやりたいなと。戦い方を見ていて、自分と打ち合ってくれるかなと思った選手で、楽しい試合ができるかなと思って」と、WBC王者にフォーカスしていた。

 セミでは日本ユーススーパーフェザー級タイトルマッチが行われ、王者・渡邊海(21)=ライオンズ=が大畑俊平(23)=駿河男児=の挑戦を受けた。

 渡邊は昨年9月デビューでプロ3戦目ながらアマ戦績豊富な大畑に苦戦し、双方が決め手を欠いたまま最終8回に突入。最終回は激しい打ち合いを展開し、判定は1者が76-76、2者が77-75で、渡邊が接戦を制した。

 渡邊は「ちょっとナメてたというか、3戦目で来るのは慣れてないかなと思ったら、めちゃくちゃうまくてめちゃくちゃ強かった。いつも俺が回るのに俺が追いかけるんだ?って。もっと練習しておけば良かったと思いました」と猛省。「また日本ベルトでも、もう一回やってしっかり黒白つけようと思います」と再戦を呼びかけていた。

 メイン前には5・16後楽園ホールで左肩腱板(けんばん)断裂から復帰するWBOアジアパシフィックウェルター級王者・佐々木尽(八王子中屋)がリングインし、来週から手術後初のスパーリングを行うと報告。日本人初の世界同級王者を目指す佐々木は「大谷翔平レベルのスポーツ選手になろうって思っています」と豪語していた。

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