新日本・オカダ 鎮魂のIWGP王座奪回 猪木さんに感謝「1、2、3、ダー」絶叫

 絶叫で締めるオカダ・カズチカ(撮影・金田祐二)
 ジェイ・ホワイトにレインメーカーを放つオカダ・カズチカ
 アントニオ猪木さんにメーセッジを送るオカダ・カズチカ
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 「プロレス・新日本」(4日、東京ドーム)

 毎年恒例1月4日の東京ドーム大会が、新日本の創始者で昨年10月1日に死去したアントニオ猪木さんの追悼興行として行われた。最終試合では昨年のG1クライマックス覇者のオカダ・カズチカが33分超の激闘の末に王者ジェイ・ホワイトを破って新王者となった。オカダは3年ぶりに観客の声出しが解禁となった東京ドームで、観衆とともに猪木さんの決めゼリフ「1、2、3、ダー!」を絶叫して新日本50周年の最後を締めた。また、現在ノアで活動し、2月21日の東京ドーム大会で引退する武藤敬司が古巣新日本での最後の試合を白星で飾った。

 鎮魂の王座奪回だ。50周年最後の舞台で昨年6月に王座を奪われるなど過去1勝4敗の天敵ホワイトを迎え撃ったオカダ。「ボクなりの新日本プロレス」という、赤いマフラーに黒を基調としたコスチュームの猪木さんを思わせる姿で現れたが、厳しいボディー攻め、セコンド外道の介入などに大いに苦しめられた。

 それでもトップロープから場外へのトペコンヒーロなど捨て身の荒技も繰り出して反撃。33分超の激闘は猛烈な打撃戦となったが、オカダは猪木さんの必殺技、延髄斬りで流れを引き寄せ、最後はホワイトのお株を奪う掟破りのブレードランナーを見舞い、レインメーカーで葬り去った。

 試合後は、昨年1月4日に同王座を争った鷹木信悟の挑戦要求を受けたオカダ。久々に東京ドームに響いた「オカダ」コールに、「すごいパワーになりました」と感謝した。続けて、ホワイトに再戦を呼びかけ、「まだ(ホワイトの)4勝2敗なんだよ。勝ち越しで終わらせねえからな」と予告した。

 そして、あふれる涙をこらえながら「猪木さん、ボクたちの戦いは届きましたか」と天国に問いかけ「猪木さんが作った新日本プロレスを、闘魂を受け継いで、100年、200年、新日本プロレスが続くように盛り上げて行きます」と決意した。

 最後は「51周年の新日本プロレスに金の雨が降るぞ」と叫んで締めた。かと思われたが、花道を引き揚げる途中に振り返ると「猪木さん新日本プロレスを作ってくださり、本当にありがとうございました!」と感謝しつつ「1、2、3、ダー」を絶叫すると、猪木さんのテーマ曲「炎のファイター」が東京ドームに鳴り響いた。

 猪木さんが天国に旅立ち、新時代に突入する新日本。それでも闘魂は生き続ける。

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