サイバーフェスで決戦!小島聡「まだできること知らせたい」潮崎豪「ノアを世界へ」

 プロレスのノア、DDT、東京女子、ガンバレ☆プロレスのサイバーファイト傘下4団体合同興行「サイバーファイトフェスティバル2022」が12日、さいたまスーパーアリーナで開催される。メインイベントは王者の潮崎豪(40)=ノア=に小島聡(51)=新日本=が挑戦するGHCヘビー級選手権試合。業界をけん引する2大団体のラリアットの使い手2人に決戦前の意気込みを聞いた。

 まずは小島聡。31年のキャリアで輝かしい実績を残してきた男が「まだやり足りないと思っていることがある」と、過去に武藤敬司、高山善廣、佐々木健介しか達成していない新日本のIWGPヘビー級、全日本の三冠ヘビー級と合わせてのメジャー3大シングル王座獲得を狙い、4月30日からノアに乗り込んできた。

 -潮崎とはラリアットが得意技、格闘技のバックボーンがない、全日本に移籍したなどの共通点がある

 小島「いろんな意味で潮崎選手の方が上と思っている。若さ、技の多さ、スピード、ハンサム度だったり、ラリアットだけのイメージはなくて、トータルでパーフェクトな選手。それを認めた上で試合に臨もうと思っている」

 -なぜラリアットを使い始めた

 小島「1996年の正月に海外遠征から帰国したときから使い始めた。自分の突進する戦い方に合っていたのを感じていて、何も意識せずに出した。転機になったのは2001年に全日本に移籍して2002年にアメリカ遠征へ行ったとき。スタン・ハンセンさんと会って、ラリアットの使い方、心構えとかさまざまな話をしていただいて、そこでラリアットに対するイメージが変わった」

 -どう変わった

 「打ち方も違う部分があるし、繰り出すタイミング、ラリアットを中心とした試合の組み立て方、とにかくこの一撃で決めるんだという思い。ハンセンさんに会うまではラリアットを乱発して、大事にしていなかった。『一撃で仕留めないといけないんだよ、この技は』というのはすごく言われた」

 -この試合はノア対新日本とも言われる

 小島「見て下さる方がどんな思いを持っても構わない。自分は新日本プロレスを背負うと言うより、小島聡というプロレスラーの価値観を背負いたい。僕はちょっと人と変わったプロレス人生を送っているじゃないですか。新日本プロレスにいて、全日本プロレスにいて、また新日本プロレスに戻った。だから、俺だけのプロレス人生、31年かかって三冠のベルト獲ったりIWGPのベルト獲ったり、いろんな実績を積み上げることができて、今回GHCという、未知の獲ったことのないベルトにまた挑む。自分自身のプロレス人生の中での思い、そういうものをぶつけていきたい」

 -31年の集大成になる?

 小島「そうですね。すごく意識する。同日に新日本プロレスも大阪城ホールで大会があるじゃないですか。そういうことも頭に入れているし、ここ5年ぐらい、第3世代といわれている自分や永田裕志選手、天山広吉選手は若手の壁としてやることが多かった。今回こういう大きなベルトに挑戦することによって、まだまだこういう位置でもできるんだよ、というのをいろんな人に知らせたい」

 -久々のビッグマッチでメインイベント

 「すごく高揚しています。自分が三冠ヘビー級チャンピオンだった時代とか最前線でメインイベントをやっていたのは15年以上前の話。その時、夢中になっていた時代をいろいろ思い出してますよ、いい意味で。正直、年齢の壁とかは誰しも通ること。そこで勇気づけられたのが武藤さんの存在。身近にすごい人がいて、自分より8歳年上の人があんな風に自分の体を張ってやっている。不世出のスーパースターと比べるのはどうかなとは思ってはいても、同じ人間、同じプロレスラーがああやってすごいところを見せている姿を目の当たりにすることで、自分自身期するものがある。31年という時間をプロレスラーとして費やすことができていて、それでも自分より年上で頑張っている先輩がいたりしている現状をかみしめて、今回は試合をしたい」

 そして、受けて立つ王者の潮崎。4月30日に清宮海斗との王座決定戦を制し、これが初防衛戦。小島には10年に新日本のG1クライマックスでラリアットでトドメを刺されて敗れており、リベンジに闘志を燃やす。

 昨年の第1回サイバーファイトフェスティバルは負傷欠場で、今回が初出場

 潮崎「前回は各試合でそれぞれも個性が出た、みんながいい部分を出した、すごい内容、フェスティバルにふさわしい大会だった。そこの舞台に立てなかった悔しさはある。今回はサイバーファイト内の対抗戦(予定されているノア対DDT)ではないけど、意識しあうと思うし、そこでGHCヘビー級のタイトルマッチが組まれた。ノアを、GHCを見せる格好の舞台になる」

 -小島をどう見ていた

 潮崎「自分がプロレス界に入る前から見ていたし、好きなタイプの選手で、強さ、激しさ、熱さもあって、すごい選手だと見ていた」

 -2人のラリアットの違いは?

 潮崎「小島選手はスタン・ハンセンさんから受け継いだウエスタンラリアット、自分は自分の思いを込めて、小橋(建太)さんを見てきたこだわりを持っている。結局はそれぞれ個人個人のラリアットで、どんな思い入れがあったとしても、最終的にはその人のラリアットになる。正直、今回の潮崎対小島はラリアットの戦いにもなりますけど、個人の戦いでいきたい」

 -ノア対新日本とも見られているが

 「それは小島選手のスタンス次第。ノアをつぶすとか、そういう感じはないと捉えている。俺は新日本対ノアと言うより潮崎対小島という風に考えている」

 -小島はトータルでは相手の方が上と言っている

 「小島選手が31年間やってきた、こだわり続けたラリアットというもの、自分がそれに打ち勝ちたい。ラリアット勝負という見方もあるので、そこはせっかくなので乗らせていただいて、勝つときはしっかり首を狩って勝ちたい」

 -この試合をどう位置づける

 「こうやって他団体の選手が上がってくる、挑戦してくる状況。ファンが見たこともない強い、怖い小島聡を引き出した上で倒す。それがよりGHCの輝きを出せることだと思う。そして、日本、そして世界へ向けてノアのプロレスを広めたい」

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