ボクシング 挑戦者の石沢が日本人2人目の世界戦体重超過 王者の谷口は説得に応じ試合開催

 計量オーバーをして、下をむく石沢開
 計量オーバーをして、下をむく石沢開
 計量をパスし、ポーズをとる谷口将隆
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 「ボクシング・WBO世界ミニマム級タイトルマッチ」(22日、後楽園ホール)

 前日計量(上限体重47・6キロ)が21日、横浜市内で行われ、王者の谷口将隆(28)=ワタナベ=は1回目に47・6キロでパス、挑戦者で同級5位の石沢開(25)=M・T=は1回目で50・1キロと2・5キロ超過し、2時間の猶予が与えられた後の再計量でも49・9キロと2・3キロ超過。両陣営の話し合いの結果、試合当日午後5時30分の計量で石沢の体重を50・6キロ以下とすることで試合を開催することとなった。谷口は勝てば初防衛、敗れれば王座は空位となる。

 19年9月に日本ミニマム級王座決定戦で対戦して谷口が判定勝ちして以来の再戦。JBC関係者によると、WBOの規定では挑戦者が体重超過した場合、プロモーターが試合を開催するか中止するかはプロモーターが選択することになっているという。今回は大幅な体重超過であることから安全面に影響を与えることも考えられるが、ワタナベジムの渡辺均会長はすでに多くのファンや後援者がチケットを購入し、協賛スポンサーもいることなどを考慮し、「流せない」と判断した。

 だが、谷口の説得には時間がかかったという。谷口は再計量までに石沢が最低1キロ落とすことを求めたが、落ちたのは200グラム。この日の検診で両者とも体調に問題はないと診断されており、同ジムの深町信治マネジャーによると谷口は「もうちょっと頑張って欲しい」と話していたという。また、谷口は石沢の当日計量がゴングの約3時間前に設定されたことによる体重の増加も危惧し、深町マネジャーと口論になったという。だが、最終的には、谷口の出身地である神戸市から多くのファンが駆けつけ、母校龍谷大と父の出身地である鹿児島県でパブリックビューイングが行われるなど、試合を楽しみにしている人々が多いこともあって、試合を行うことを受け入れた。

 日本人選手が世界タイトルマッチで体重超過したのは18年4月に当時のWBC世界フライ級王者だった比嘉大吾が2度目の防衛戦で約900グラム超過して以来2度目。比嘉は王座剥奪となり、上限からプラス4・5キロの55・3キロに設定された当日計量をパスして試合は開催されたものの、9回TKO負け。その後は無期限のライセンス停止処分を受け、19年10月に解除された。

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