【長谷川穂積の拳心論】戦う覚悟つくった寺地拳四朗-負けをプラスに変えいい経験に

 「ボクシング・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(19日、京都市体育館)

 前王者の寺地拳四朗が3回1分11秒KOで王者の矢吹正道に圧勝し、因縁のダイレクトリマッチを制した。積極的に前に出る新スタイルを披露し、3回に右ストレートで倒した。国内ジム所属選手が、リターンマッチで王座を奪還するのは史上4人目(5度目)。今後は他団体との統一戦や2階級制覇を目指す。矢吹は昨年9月に10回TKOで獲得した王座の初防衛に失敗した。その戦いぶりを元世界3階級制覇王者の長谷川穂積氏が分析した。

 ◇ ◇

 「勝てばまた違う景色が見られる」という話は、前回の敗戦の日、会場で彼に話したことだ。ほとんどの選手は、負けをプラスに変えられない。でも、負けをプラスに変えられれば、これほどいい経験はない。なぜ負けたのか、それを自分で見つけて克服したことで、寺地選手は強くなって帰ってきた。

 前戦はポイントを取るためのジャブだったが、今回はプレスをかけ、前に出るためのジャブに打ち方を変えていた。また、前回は前半にほとんど打っていなかったボディーも、前半からどんどん打っていた。

 何より前戦では感じられなかった強い覚悟が見てとれた。敗戦に向き合ったことで、ボクサーとしての覚悟、戦う覚悟をつくることができたのだろう。

 矢吹選手も、寺地選手が負けて強くなったように、この結果を冷静に受け止めてさらに強くなってほしい。技術的には、大きいパンチを打った後に手が下がってしまう癖があるが、今後直せば問題はない。

 気持ちの強さもある選手。ここで終わらずはい上がる姿を、いちボクシングファンとして見たい。そして、家族にもう一度、勝利した姿を見せてほしい。(元世界3階級制覇王者)

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