久田哲也が引退表明 最年長奪冠ならずも悔いなし「やりきった」

 「ボクシング・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(24日、エディオンアリーナ大阪)

 王者の寺地拳四朗(29)=BMB=が挑戦者で同級1位の久田哲也(36)=ハラダ=を3-0の判定で退けて8度目の防衛に成功した。敗れた久田は引退を表明した。

 完全燃焼した。「やりきった。負けてしまいましたが、悔いはありません。引退します」。国内最年長となる36歳5カ月での世界王座奪取を狙った久田は、試合後の会見で現役引退を表明した。

 2回にワンツーの右でダウン。3回には左目にもらったジャブで相手が二重に見える状態になった。それでも逆転を信じ、戦い抜いた。「僕の信念は最後まであきらめない気持ち。それは全うできた」と言い切る。

 昨年12月に食道がんで79歳で死去した先代の原田実雄会長、中学時代の同級生でもある淳子夫人、3人の愛娘ら周囲の支援に感謝する。「36歳までやれるとは思っていなかった。いろんな人に勇気を与える試合になっていれば本望です」。17年間の現役生活のすべてを込めたラストファイトとなった。

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