オカダがEVIL成敗 2冠論争「つまらねえ」IWGP獲り宣言

 「プロレス・新日本」(27日、大阪城ホール)

 オカダ・カズチカがノンタイトル戦でEVILを撃破。5日に開幕するニュージャパンカップ(NJC)を制覇して、20年1月5日に失ったIWGPヘビー級王座奪回を宣言した。

 オカダは昨年のNJC決勝戦で反則とセコンドの介入を利用したEVILに苦杯を喫して以降はIWGP戦線に絡めなかったことから、1月6日に「お前に負けてからおかしくなった」とEVILに宣戦布告。だが、そこからこの決戦に至るまで戦いでは、EVILが連日のように反則、介入を繰り返してファンのストレスを募らせ、オカダも嫌悪感を示していた。

 そして、この日もオカダはEVILのダーティーファイトに悩まされた。セコンドのディック東郷の度重なる介入、場外でのイス攻撃、鉄柵攻撃などを浴びて苦戦。オカダも花道の奥へ逃げる東郷をEVILもろともDDTでたたきつけるなど反撃するがペースをつかみきれない。

 さらに、豪快なミサイルキックでEVILを吹っ飛ばすと、着地の衝撃で古傷の腰にダメージを受け、そこから雪崩式ブレーンバスター、ダークネス・スコーピオン、ダークネスフォールズの猛攻にさらされた。

 それでも、ツームストンパイルドライバーからマネークリップで捕獲すると、混乱の度はさらに増す。EVILがレフェリーに体をぶつけて失神に追い込むと、オカダはそれに構わず再度マネークリップで捕獲。すると、ここでも東郷が介入して金属製ワイヤーのスポイラーズチョーカーでオカダの首を絞め上げた。

 オカダは意識を失いそうになりながらも、東郷の体を金具むき出しのコーナーにぶつけて脱出し、ツームストンパイルドライバーで追い打ちして完全排除に成功。続けてEVILに襲いかかり、股間蹴りで迎撃されるが、自身も股間を蹴り返し、レフェリーが意識を取り戻すと、またもマネークリップで捕獲する。

 だか、EVILも粘りを見せてロープに逃げると、フルネルソンスープレックス、ラリアットで逆襲。トドメのEVILを繰り出そうとするが、オカダはうまく切り抜けて、開脚式のツームストーンドライバーで頭部をマットに突き刺し、最後は1月4日のウィル・オスプレイ戦以来となる“伝家の宝刀”レインメーカーを繰り出して息の根を止めた。

 EVILを成敗し、ファンの溜飲を下げたオカダはマイクを持つと、「すごい個人的なことを言わせてもらうと、スッキリしました」と笑顔。「バレットクラブ(EVILらの所属ユニット)のクソみたいな戦いをみなさんに見せてしまって、本当に申し訳ありません。でも、今日の戦いでみなさんもスッキリしていただけたんじゃないかと思います」と、EVILと乱戦を続けてきたことを謝罪した。

 そして、「IWGPの戦いに行っていいよね」とファンに問いかけ、「大人の世界には正しい順序というのがあるから、次から始まるニュージャパンカップを優勝して、あの戦いに入っていこうと思います」と、優勝者にIWGPヘビー級王座挑戦権が与えられるNJCを優勝する手順を踏んで王座奪回戦に進むことを宣言した。

 続けて、28日に行われる同インターコンチネンタル選手権試合で対戦する同ヘビー級・インターコンチネンタル2冠王者の飯伏幸太と挑戦者の内藤哲也にも言及。飯伏の2冠統一構想に内藤が反対する形で2人は論争を続けていることに、オカダは「オレはみんなの気持ち分かってるよ。“2冠戦”つまんねえなって」と苦言を呈し、「ニュージャパンカップ優勝して、IWGPヘビーのベルトを獲って、また新日本プロレスを盛り上げて行きたいと思います」とファンに誓った。

 バックステージでも、オカダは“2冠論争”について問われると「つまんないでしょう。なんで誰も口に出さないのかな。結局、“2冠戦”で楽しんでる2人が明日やるだけであって、誰も…」と指摘。

 「統一だとかインターコンチだけとか、そんなの関係なく、強いヤツがベルトを巻けばいいんですよ。そんな単純なことなのに、なんか違うことで戦って、それってプロレスなのって。ただでさえ、こういう状況でいろいろと不満がある中で、プロレスで不満がたまるようなことをしてもしょうがない。強ければチャンピオンになるだけですから。そこに向かって、みんながプロレス終わって、楽しかったねっていうようなプロレスをしていきたい」と熱弁した。

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