井上尚弥、1年ぶり次戦「無観客」もポイント 観衆約2万人ドネア戦とギャップ大

 ボクシングのWBA・IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(27)=大橋=が9日、オンライン会見を行い、10月31日(日本時間11月1日)に米ネバダ州ラスベガスのMGMグランドで、WBA同級3位、IBF同級4位のジェーソン・マロニー(29)=オーストラリア=と対戦することを発表した。昨年11月のノニト・ドネア戦が約2万人の大観衆の前で行われ、声援の後押しを受けて勝利したことを踏まえ、無観客で開催されることを次戦のポイントに挙げた。

 優勝した昨年11月のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝戦のノニト・ドネア(フィリピン)戦以来、約1年ぶりのリングとなる。当初、4月25日にラスベガスのマンダレイベイ・イベンツセンターでWBO同級王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)と3団体統一戦を行う予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大により延期となり、代わってマロニーとの対戦が浮上した。

 その中で、尚弥は「無観客になるということで、そこが一つ(ポイントになる)」と語った。

 アマ時代の試合とも、また違う雰囲気になることが考えられる。いとこの井上浩樹が7月に行った国内での無観客試合を観戦した。「集中力だったり、仮に自分がピンチになった時の精神力の保ち方っていうのは、昨年の11月のドネア戦ですごい感じたものがあるので」と、さいたまスーパーアリーナに約2万人が集まり、大声援を受けた前戦との“ギャップ”を意識。「リングに上がった時にどう感じるか」が引っ掛かったと明かした。

 試合前に、ある程度のエリアで区切られた中に行動を制限する方式(バブルと呼ばれる)かどうか、チームが何人体制で渡米するかなどは、陣営は未定としている。ただ、大橋会長は「少なめ」のチームか、分散して移動することを想定しているとした。

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