プロレスラーのオカダ・カズチカ（３２）＝新日本＝が３０日、パーソナリティーを務めるＴＯＫＹＯ　ＦＭの新番組「オカダ・カズチカ　ＳＵＮＤＡＹ　ＲＡＩＮＭＡＫＥＲ」（４月５日放送開始、毎週日曜午前６時）の初回収録を行い、新型コロナウイルス感染拡大の影響による自粛ムードの中で、自身の思いを語った。

　多くの大会が中止、延期となっているプロレス界。オカダも所属する新日本プロレスが３月のすべての興行を中止したことで１カ月以上リングを離れているが、業界内で散発的に行われている無観客試合について、「やってもいいと思う」と、前向きな考えを示した。

　暗黒時代と言われる２０００年代後半から１０年代前半にかけての新日本の低迷期を知るオカダは「昔の新日本はお客様を入れても無観客のようだった。ボクだって後楽園ホールがほぼオレンジ（客席の色）、歓声のない中で試合をしていますし、新日本の人は無観客になれているでしょう」と理由を説明。だが、「タイトルマッチをやるのはちょっと厳しいかな。お客様の歓声があってのものと思う。３対３とかタッグマッチならやってもいい」と付け加えた。

　４月７日に出身地の愛知県を走ることが予定されていた聖火リレーが、東京五輪の延期に伴い中止となる不運にも見舞われた。「一番残念だったのは無観客でやると聞いたとき。愛知県の代表と認められたんだな、と言うのもありますし、見てもらいたい、知ってもらいたいのもあったので」と心境を語り、「やっぱり聖火リレーあってのオリンピック。ボクたちで言うヤングライオンの戦い（若手レスラーの前座）、そこから盛り上がらないとオリンピックにつながらないと思っていたので。延期になって、しっかり次のオリンピックが決まって、また聖火リレーを走ることができたらいい」と、再出走を希望した。

　また、今年１月には五輪イヤーにちなんで、プロレス版五輪と言えるオールスター戦開催の意向を口にしていた。まずは新型コロナウイルス感染症拡大の終息が求められるが、「終息したからどうとか言うより、やっぱりそれはやりたい。コロナの年にしたくない」と、実現への熱い思いを口にした。

　ラジオパーソナリティーのデビュー戦と言えるこの日の収録では、母親と電話で会話し、「カズちゃんと呼ばれると恥ずかしい」と照れるなど、リング上とは違う初々しい一面も披露。「すごい緊張しましたし、試合では最近味わっていない緊張感。１試合分戦ったような汗が出てきました。日曜日の朝にふさわしい番組になったと思いますし、聞いて元気になってもらえるんじゃないかと思います」と満足げに振り返った。