【長谷川穂積の拳心論】一番強いカシメロでも 井上には勝てない

 ボクシングの大橋ジムは1月31日、都内で会見を開き、WBA・IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(26)=大橋=が4月25日(日本時間同26日)に米ラスベガスのマンダレイ・ベイ・イベントセンターでWBO同級王者ジョンリール・カシメロ(30)=フィリピン=と日本人初の3団体王座統一戦を行うと発表した。井上は主要4団体王座統一を目標に掲げ、この一戦を「欠かせない試合」と位置づけた。

 ◇ ◇

 昨年末にWBO正規王者のテテ(南アフリカ)に7年ぶりの黒星をつけたのがカシメロ。3回TKO勝利が示すように、確かにパンチはある。ただ、テテは元来打たれ弱いため、かみ合ったらカシメロの勝利だと僕は予想していた。

 荒々しいボクシングをするタイプだが、荒々しさでは井上選手には勝てない。荒々しいボクシングは穴が多く、パンチをもらう。これまでKO負けもあるように、顎(あご)が弱い可能性もある。ただ、カシメロにとって今回は、食えばおいしい相手。気合を入れて準備してくることは間違いなく、これまでで一番強いカシメロが見られるのではないかとも思う。

 それでも井上選手の有利は揺らがない。どんな環境でも、物おじせず楽しんで試合ができるタイプ。今のバンタム級では、なかなか彼に太刀打ちできるタレントはいないと思う。今回はラスベガスでの初お披露目の意味が強くなりそうだ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス