棚橋、故キャットさんにささげるハイフライ弾!「ネコさんのおかげで今がある」
「プロレス・新日本」(19日、後楽園ホール)
メキシコCMLLとの合同興行で、新日本のレスラー、レフェリーを務め06年1月に51歳で死去したメキシコ出身のブラック・キャットさん(本名マル・ビクトル・マヌエル)のメモリアルマッチとセレモニーが行われ、棚橋弘至、タイガーマスク、カリスティコ組がネグロ・カサス、エウフォリア、バルバロ・カベルナリオ組に勝利した。
試合前には親族がリングに上がってセレモニーが行われ、いとこフアン・マヌエル・マル氏と息子でプロレスラーのスカンダロに花束を贈呈。幸枝夫人にはキャットさんの功績をたたえて、棚橋弘至が新日本プロレスのジャージを手渡した。
試合は6人がアクロバティックな空中殺法を交えて目まぐるしく入り乱れる展開となる中、棚橋がカサスにドラゴンスクリュー、スリングブレイドを放つなど奮闘。最後はカリスティコとタイガーマスクとトップロープからのプランチャでエウフォリアとカベルナリオを排除し、カサスと一騎打ちになった棚橋は完璧なハイフライフローで圧殺した。
試合後マイクを持った棚橋は、「ボクは入門してすぐにブラック・キャットさんにいろいろ教えてもらいました。ボクとKENSO(当時は鈴木健三)さんは合同練習が終わった後、ネコさん(キャットさんの愛称)にまたジムに行かされて、それを『ネコ練』と呼んでいました。そのおかげで今があります」とキャットさんとの秘話を披露。続けて「ネコさんに入門してすぐに『アナタ、ヘビー級でやりなさいよ』と言われました。ネコさん、ヘビー級で頑張ってまーす」と天国に向けてメッセージを送った。
バックステージでもキャットさんを偲んだ棚橋。「ネコさんにはダブルミーニングでかわいがってもらってね。エネルギーゼロなのに『ジム行くぞ』って、何か限界の向こう側を見ましたけど、おかげさまで、この年になっても元気に戦えるからだがある」と改めて感謝し、「2006年にネコさんが亡くなられて、もう14年。(メモリアルマッチを)毎年やりたい。年に1回、みんなでネコさんを思い出したいですね」としみじみ話した。