NJKF・大田拓真&一航兄弟、同日勝利と同日2冠達成!

 「キックボクシング・NJKF(ニュージャパン・キックボクシング連盟)」(11月30日、東京・後楽園ホール)

 大田拓真(20)と弟の一航(18)=ともに新興ムエタイ=がそろって勝利し、二人同時に2冠を達成する快挙を成し遂げた。

 WBCムエタイ日本統一フェザー級王者の拓真はトリプルメインイベント第2試合の「S1ジャパントーナメント55キロ級決勝戦」(3分5回戦)で、ジャパンキックの馬渡亮太(19)=治政館=と対戦。同トーナメントはタイのビッグプロモーターであるソンチャイ氏とNJKFが提携を結んだことで実施されたもので、優勝者にはタイでのS1タイトルマッチやIBF世界ランキング入りといったチャンスが与えられる。

 9月23日の1回戦で岩浪悠弥(橋本道場)を3回判定で下して決勝に進出した拓真は、2回に右ハイキックでダウンを奪い、優勢に進めた。4回に入ると、馬渡が猛反撃を仕掛け、拓真もキックで応戦。5回も一進一退の攻防となったがタイムアップ。判定は2-0(49-47、48-48、49-47)で、拓真が「S1トーナメント」を制し、2冠王に輝いた。

 拓真は「前半はいい流れだったけど、後半馬渡選手が強くて、なんとかしのいだ感じ。試合内容は自分で採点すると10点。ベルトを巻いていいのかどうか、分からないような試合をしてしまいました。もっと練習して強い選手とやって、世界を目指せるようがんばっていきたい」と反省しきり。それでも「内容はともかく兄弟で勝って、親や会長を喜ばせることができて良かった」と、安どの表情を浮かべていた。

 WMCムエタイ日本バンタム級王者で、NJKFバンタム級3位の一航は、第6試合で同級1位の日下滉大(25)=OGUNI=との同級王座決定戦(3分5回戦)に臨んだ。1回から3回までは両者ともやや距離を取って、決め手に欠けた。4、5回は一航が右フック、右ミドルキックなどで攻め立てて試合終了。3-0(50-49、49-47、49-47)と文句なしの判定で勝利を収め、2冠王となった。

 一航は「高校生での最後の試合ということで、『絶対勝つぞ』と思って練習してきたので、勝ててうれしい。レベルの高い試合を組んでいただいて、上を目指してやっていきたい。自分一人ではやっていけなかった。やっぱりお兄ちゃんがいたからやってこられた。今回のベルトはどんどん防衛していきたい」と満面の笑み。

 また、トリプルメイン第3試合には、シンガポールを拠点とする格闘技団体「ONE championship」を主戦場とする健太(32)=E.S.G=が約半年ぶりにホームリングに登場。韓国MAXFC65キロ級1位の新鋭チョ・ギョンジェ(20)と3分3回戦で激突した。健太は3回にチョの左ヒジ連打で、右まぶたをカットし大流血。なんとか3回終了まで耐えたが、判定は0-1(29-29、28-29、29-29)のドローに持ち込むのが精いっぱいで、凱旋勝利はならなかった。

 坂上顕二理事長は「一航選手はランキング1位の強い選手とやって、連盟のベルトを取って、とても価値がある。拓真選手は岩波選手にも激闘の末、勝って、今日もよくがんばってくれた。国内のムエタイでは最強と言っていい。健太選手はテクニックで、若いチョ選手をかわせるかと思ったけど、3回はチョ選手が若さにまかせて怖いもの知らずで攻めていった。ドローという結果にはちょっと満足していません。今年最後の大会で、『S1』は連盟の選手が取ってくれて良かった。来年は女子のトーナメントをやろうかと考えています。“新しいNJKF”という部分を取り入れてやっていきたいと思います」と総括した。

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