京口紘人 3-0判定でV2成功 久田と“大阪決戦”制し「もっと面白い試合を」
「ボクシング・WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(1日、エディオンアリーナ大阪)
同級スーパー王者の京口紘人(25)=ワタナベ=が3-0(115-112、116-111、117-110)の判定で、同級1位の久田哲也(34)=ハラダ=を下し、2度目の防衛に成功した。
初回から打撃戦となったが、最初にチャンスをつかんだのは挑戦者。2回に右ストレートのカウンターで王者をぐらつかせた。その後も得意のカウンターを入れるが、9歳若い京口が馬力に任せて反撃に出る。少々打たれてもお構いなしに前に出て、6回には右ストレートで久田をぐらつかせた。そして9回、右アッパーカットから右オーバーハンドでダウンを奪う。最後まであきらめない久田を仕留めることはできなかったが、文句なしの判定勝ちでベルトを守った。
両者のここまでの歩みは対照的といっていい。京口は17年7月にデビュー8戦目でホセ・アルグメド(メキシコ)に判定勝ちして、無敗のままIBF世界ミニマム級王座を奪取。プロデビューから1年3カ月での世界王座獲得は日本最速記録となった。昨年大みそかにはマカオでヘッキー・ブドラー(南アフリカ)に10回終了TKO勝ちで2階級制覇を達成した。
一方の久田は03年11月のデビューから実に15年10カ月かけてようやくたどり着いた世界初挑戦。途中9つの黒星、2つの引き分けを経験した。46戦目での世界初挑戦は、平成以降の国内ではリック吉村の45戦目を上回る最も遅い記録だった。
“エリートと雑草”、“ウサギとカメ”とも例えられた対決。2人の地元・大阪で決行された気持ちの入った打撃戦はパワーと手数で上回った王者が制した。
京口は「凱旋防衛という中でモチベーションはすごい高かったですけど、すごい久田選手が練習でも仕上げて」と対戦相手に敬意を表し「いいところを見せたかったが、次こそは絶対に、もっと面白い試合をするので。これに懲りず応援してください」などリング上で呼びかけた。
京口の通算成績は14戦14勝(9KO)。久田は46戦34勝(20KO)10敗2分け。



