井上尚弥、ドネア対策に最強男の最強相棒 ロマチェンコのパートナーとスパーへ
「ボクシング・WBSS決勝、WBA・IBF世界バンタム級タイトルマッチ」(11月7日、さいたまスーパーアリーナ)
ダブル世界統一戦に臨む井上尚弥(26)=大橋=と弟の拓真(23)=大橋=が6日、横浜市内の所属ジムで練習を公開。2人は、米国の最も権威あるボクシング誌「ザ・リング」選定のパウンド・フォー・パウンド(全階級を通したランキング)1位に君臨する3団体統一ライト級王者ワシル・ロマチェンコ(31)=ウクライナ=のスパーリングパートナーを務めたジャフェスリー・ラミド(19)=米国=と7日から約1カ月のスパーリングを行う。
世界最強男の最強相棒と腕を磨く。練習相手となるラミドはアマチュア選手で東京五輪フェザー級米国代表候補。所属ジムの大橋秀行会長によると、ロマチェンコは3人のパートナーを交代させてスパーリングを行うが、2人が早々に倒されてしまってもラミドだけは最後まで倒されず、合計150回近く務めたという。
また、左右どちらでも戦える器用さを持ち、オーソドックスのドネアと対戦する尚弥、サウスポーのウーバーリ相手の拓真の2人と7日から拳を交える。尚弥は「やっぱりうまい。アマチュアの選手なので。ドネアと似ているかといえばそうではないですけど、自分の引き出しの多さを試すにはいいパートナー」と歓迎した。
この日、尚弥は4回のマスボクシングなどでキレのいい動きを披露。一撃必殺の左フックを得意とするドネア対策に距離を重視し、「打ち合いではなく、自分のジャブが当たる距離をキープする。ドネアは一発があるので」と話した。
試合のチケットは現時点での販売分でほぼ完売。あるチケット販売会社では17分で売り切れたという。尚弥は「このトーナメントの注目の高さを実感しました。自分も気合入りますね」と、意気に感じていた。