拳四朗KO逃すも「結果オーライ」具志堅氏のV13超え目指す

ファンの声援に応える拳四朗=東京都大田区総合体育館
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 「ボクシング・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(30日、大田区総合体育館)

 王者・拳四朗(26)=BMB=が挑戦者の同級7位サウル・フアレス(28)=メキシコ=を1人がフルマークを付ける判定3-0(119-109×2、120-108)の圧勝で5度目の防衛を果たした。自身より身長12・5センチも下回る相手を仕留め切れず、4連続KOを逃し、悔しがった。

 序盤から防御に徹する挑戦者にジャブでリズムが作れない。左右ボディーを連打し、徐々に追い込んでいった。鼻から流血させて一方的だが、それでも攻めてこない相手にイライラしていた。

 8R終了後の途中採点で大差が付き、勝利は揺るがなかった。それでも拳は猛攻に出た。最終12R、「ケンシロウ」コールに燃えた。ロープに詰めて、ボディー連打。KOへの執念、気迫は十分に見せた。

 宣言通り「きれいな顔」で勝利にも反省。リング上のでのヒーローインタビューでは「相手に付き合い過ぎた。素直に喜べない」とガックリだった。

 会見でも「相手が小さいのもあった。ジャブも当たりにくい。空回りした。焦りすぎた。変な意識があり過ぎた。(打たれて)効くパンチはなかった。ちょっと構えすぎた」と反省しきり。「勝てたのが良かった」と何度も繰り返した。

 国内現役世界王者最多のV5に更新。長期防衛には、こういう不完全燃焼の試合もある。「5度目で求められるものもある。そういうのも経験」と前向き。会見で三迫会長は「期待に応えないとというのはある。これから強い相手、指名相手も出て来る。ビッグマッチ、統一戦につながるように」とV5の価値を強調した。

 来春にも6度目防衛戦を予定。狙うは国内最多13度の防衛記録を持つ元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏を超えること。「節目でこういうやりにくい試合で良かったかなと今、思ってきた。結果オーライと言えば結果オーライ」。最後はベビーフェースをほころばせた。

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