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【長谷川穂積の拳心論】井上尚弥の得意のワンツー!リスク乗り越えた勇気

 息子の明波くんと記念撮影する井上尚弥
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 「ボクシング・WBSS1回戦、WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(7日、横浜アリーナ)

 衝撃の“一撃殺”だ。WBA世界バンタム級王者、井上尚弥(25)=大橋=が元同級スーパー王者フアンカルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)を1回1分10秒KOで下し、初防衛に成功。ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)同級1回戦を突破した。日本人最長の世界戦7連続KO勝利、同最多の11度目のKO勝利を、同最速勝利で達成。トリプル日本記録を打ち立てたモンスターが、名実ともに日本歴代最強に君臨した。

  ◇  ◇

 試合を決めたのは井上選手が得意なタイミングをずらせて打つ独特のワンツーだった。ワンで相手をのけぞらせて、ツーで思い切り打ち込む。スパーリングでもよくやっている攻撃だが、まさか1回に出るとは思わなかった。決まれば今回のパヤノに対してのように威力を発揮するのだが、失敗するとまともにカウンターをもらってしまう。

 基本的にワンツーは、相手の外側に立ち位置をとってジャブを打つのだが、井上選手は相手の内側に位置をとるので自分が危ない場所にいてしまう。しかも自分も相手が見づらい。試合であれを打つのは実はとてもリスキーなのだが、それを1回から打てるのが彼のすごいところ。試合ごとに深めた自信が勇気になっている。これからもKO記録を伸ばすだろう。

 2試合連続1回で試合を終え、ダメージを残さなかったことも幸いだ。僕も2試合連続1回KOを含む5試合連続の序盤KO防衛があるが、あの時期があったから長く現役を続けられたと思う。

 WBSSトーナメントの準決勝はIBF王者のロドリゲス(プエルトリコ)ではないかと予想する。彼は日本の最高傑作。最高傑作にふさわしい道を歩んでいってほしい。

 拳四朗選手は、一発がある相手に注意しながら徐々に弱らせて力がなくなったところで一気に攻めた。いろんな選手と世界戦を積んできたキャリアやフィリピン合宿などの成果が出ている。これまでで最もいい試合だった。

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