井岡一翔が復帰星!Sフライ級の初戦で大差判定勝ち 日本人初の4階級制覇へ第一歩

激闘の復帰戦を振り返る井岡
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 「ボクシング・WBCシルバー・スーパーフライ級タイトルマッチ」(8日、イングルウッド)

 本場米国で復活ののろしを上げた。ボクシングの元世界3階級制覇王者で、昨年大みそかに引退を表明した井岡一翔(29)=SANKYO=が8日、米カリフォルニア州イングルウッドで復帰戦のスーパーフライ級10回戦に臨み、マクウィリアムズ・アローヨ(プエルトリコ)を3-0の判定で下した。WBA世界フライ級王座5度目の防衛に成功した昨年4月以来の試合で、WBCとWBOで同級3位にランクされる難敵に完勝。日本人初の世界4階級制覇に向け、新たな一歩を力強く踏み出した。

 唇の端に血がにじむ。青紫色に大きく腫れ上がった目が激闘を物語っていた。大差をつけての判定勝ち。「この試合に出るのは相当な気持ちがあって、結果にこだわってやってきた。やっぱ、特別うれしかった」。決死の覚悟で立った本場米国のリング上で、井岡が輝きを放った。

 1年5カ月ぶりの試合。心に決めたことが一つある。「様子見をしたらペースを握られる。受け身になりたくなかった」。1回から積極的にパンチを出し、仕掛けていった。

 電光石火の一撃は3回終了間際だ。左ジャブからの右ストレートで相手の顎を打ち抜き、ダウンを奪った。中盤以降も前に出続け、相手にロープを背負わせた。リング中央で足を止め、殴り合う場面もあった。目の肥えた本場のファンをどよめかせる見せ場を何度もつくった。試合後は「必死な感じになりました。余裕がなかった」と反省の言葉を口にしつつも「井岡一翔という存在を少しでも証明できてよかった」。世界3階級を制した実力を示し、安どの表情を見せた。

 リングサイドにはかつて所属した井岡ジムの会長でもある父、一法氏の姿もあった。「今できる親孝行っていうことだと思う。成長したところを見せられたんじゃないかな」と胸を張った。

 新たな階級。対戦を望んだ難敵に勝ってみせた。「終わって、もっとできると思う自分がいるっていうことは、もっと成長できるっていうことだと思う。スーパーフライ級戦線で、自分が中心になって勝っていきたい」。公言してきた日本人初の4階級制覇が現実味を帯びてきた。

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